どうも、作曲家のサッキー(@sakky_tokyo)です!
今回は「曲の作り始め方」というテーマで解説していきたいと思います。
作曲というと、メロディから作り始めるというイメージがある人が多いかもしれませんが、実はいろいろな作り方があるんです!
しかも人によっては、メロディから作り始めない方がやりやすい場合があったり…。
何を隠そう、僕の場合もメロディから作り始める方法はそこまで得意じゃありません。笑
もしこれをお読みのあなたが、僕と同じようにメロディから作り始めることに難しさを感じているなら、他の方法を試してみてください。
ということで早速結論から書きますが、今回紹介する方法は以下の5種類です。
- ドラムから作り始める
- コード進行から作る
- 音色からインスピレーションを得る
- 言葉を並べてメロディを作る
- 聞いたことない曲のイントロだけ聞く
この5つの方法がおすすめな理由や、具体的なやり方も解説していきたいと思います。
もちろん、これらの方法は作り始めだけではなく、途中でアイデアが尽きてしまった場合にも使えます。
なので、ぜひ作曲のアイデアがなかなか思いつかずにに困っている人にも知っておいてほしい方法です。
それでは早速いってみましょう!
【今回の動画】
今回の記事と同じ内容の動画をYouTubeで公開しています。
動画で内容をチェックしたい方はYouTubeから、文字で読みたい方はこのまま記事を読み進めてみてください。
ドラムから作り始める
まず最初におすすめしたいのが、ドラムなどのリズムトラックから作り始める方法!
なぜこれがおすすめなのかというと、最初にリズムをある程度確定させておくと、後に追加していくトラックがノリに合ったものになりやすいからです。
例えばピアノの「じゃーん」という伸ばしの音で先にコード進行から作り始めてしまうと、あまりにのっぺりし過ぎていてアイデアが出てきづらいように僕は感じます。
もちろん、伸ばしの音でコード進行を作ってからメロディを乗せていく人もいますが、それで上手くいかない人場合は一度リズムから作ってみてください。
僕自身もこの方法はかなり使っていて、僕の場合は
- ドラムトラックをざっくり作る
- コード進行をリズミカルに打ち込む
- それに合うベースを入れる
といった順番で曲の骨組みを作っていくことが多いです。
こうすることによって楽曲の雰囲気がわかりやすくなるので、雰囲気にあったメロディも作りやすいんですよね。
ドラムパートの作り方
「ドラムから作り始めろって言われてもそもそもドラムパートはどう作ればいいの?」という人も多いと思いますので解説しておきます。
結論から言えば、初心者の方におすすめな方法は以下の2種類です。
- ループ音源やMIDIパターンをそのまま使う
- 好きな曲のリズムをそのまま真似する
それぞれ解説してきます。
ループ音源やMIDIパターンをそのまま使う
まずDTM初心者の方におすすめしたいのが、ループ音源やMIDIパターンといったあらかじめ作られたリズムパターンをそのまま使うという方法です。
最近のDAWにはループ音源が付属しているものがたくさんあると思います。
知らなかった方は「DAW名 ループ音源」と検索すれば、ご使用のDAWで付属ループ音源を使う方法が出てくるはずです。
まずはそれを活用してみましょう。
この方法では、基本的にコピペの要領でDAWに貼り付けていけばOK。
「まだドラムのリズムパターンがどういう風に作られているのかさっぱりわからない…」という初心者の方も簡単にドラムトラックを作ることができます。
より高品質なものを作りたい場合には、有料のドラム音源プラグインやループ音源を購入するというのもオススメです。
最近のドラム音源にはMIDIパターンが大量に付属していることが多いので、初心者の方でも比較的簡単に打ち込むことができます。
また、ループ音源を購入したい方にはSpliceというサービスをおすすめします。
このサービスは月額課金制で、しかも音源を1個単位からダウンロードできるので、かなりコスパ良くループ音源を集めることができます。
好きな曲のリズムをそのまま真似する
好きな曲があって、その曲のリズムパターンも気に入っているなら、それをそのまま真似してみるのもおすすめです。
この方法は自分で打ち込んで行くのである程度ドラムについての知識がある人向けですが、上手くいけばより自分好みのリズムに近づけることができます。
一応ドラムの知識がない人向けにやり方を説明しておきますと、基本的にはドラムの次の3種類の音に注目してみましょう。
- バスドラム
- スネア
- ハイハット
この3種類の楽器のタイミングと強弱に注目するとやりやすいと思います。
それぞれの楽器の音については、動画で解説しているので、ぜひそこだけでもいいのでチェックしてみてください。
(時間指定してあります)
好きな曲のドラムをそのまま真似したときに起こりがちなのが、原曲の印象が強すぎてアイデアが出てこなくなるという現象です。
そういった場合には、BPM(テンポ)を変えてみるという方法を試してみてください。
音楽は結構BPMによって雰囲気がガラッと変わるので、同じリズムでもBPMを上げたり下げたりするだけで印象が変わってきます。
そうすると原曲のことを忘れることができるので、ぜひお試しください!
コード進行から作る
コード進行から作り始めるというパターンも有名ですよね。
「コード進行ってメロディに合うものを付けるんじゃないの?」と思う方もいるはずなので、一応説明しておきますと、コード進行にもある程度法則的なものがあります。
なので、コード進行だけを先に作るというのも十分可能なんです。
それにコード進行というのは、楽曲の雰囲気をある程度決めてくれるものなので、最初にコード進行から作っていくと楽曲の雰囲気がコントロールしやすくなるというのがメリットです。
「Bメロは少し暗めで、サビで一気に明るくしよう!」と思っている場合などは、Bメロには暗めのコード進行、サビで明るめのコード進行にしておくと、メロディも作りやすくなったり。
漫画を描くのに例えるなら、
- メロディから作り始める→キャラクターから作り始める
- コード進行から作り始める→舞台設定から作り始める
みたいな感じです。
コード進行の決め方
コード進行を決める方法も一応簡単に解説しておきます。
結論から言いますと、ドラムパートを先に作るときと同じように、基本的に真似でOKです。
コード進行というのは作曲家にとって共有財産的な要素があるので、プロもばんばん他の曲のコード進行を使います。
例えば下の動画は「王道進行」と呼ばれるコード進行を使った曲をメドレーにしてくれています。
こんな感じで初心者の方は、最初はまず好きな曲のコード進行を真似してみてください。
コード進行を真似する際には、弾き語りサイトなどを活用してみるのがおすすめです。
例えばU-FRETというサイトでは、さまざまな曲のコード進行を調べることができます。
ギターだけでなくピアノの楽譜も出せるので、ぜひ活用してみてください。
音色からインスピレーションを得る
音色からインスピレーションを得るというのは、つまりシンセやギターといった楽器のサウンドを聴いて、それに合う曲を考えていくといった感じです。
僕個人としては結構このやり方も好きで、よくやっています。
この方法では、まず先に音色にあった曲が出来上がるので、サウンドがかっこいい曲に仕上がりやすくなるというのがメリットです。
DTMにおいて「良い音、悪い音」というのは、基本的に「曲に合った音、合っていない音」で判断されます。(もちろん例外もありますが)
だから、デジタルな音色のピアノをクラシック的な曲に使ったら「うわ、打ち込みっぽいな~」とリスナーにげんなりされてしまいますが、EDM系ではデジタルっぽいピアノサウンドのほうがよく使われていたりするわけなんですよね。
フレーズを作ってから音色を探していく方法でかっこいいサウンドの曲が作れないという場合は、サウンドを選んでからフレーズを考えていくと、曲にあったかっこいいサウンドの曲が作りやすくなります。
音色の探し方
音色を探していくときは基本的にプリセットを活用して、どんどん音色を次から次へと聞きまくるのがおすすめです。
基本的にどの音源プラグインでもプリセットが用意されていることがほとんどなので、まずはプリセットを聴きまくっていきましょう。
そのときに、MIDIキーボードがあると鍵盤を押しながら音を確認できるので、音色を確認しやすくなります。
また、SerumやSylenth1といったソフトウェアのシンセサイザーは、別売りのプリセット集が販売されていることが多いので、最初から付属しているプリセットに納得できない場合は、そういったものを購入してみるのがおすすめです。
先ほど紹介したSpliceでもプリセットが個別に販売されています。
言葉を並べてメロディを作る
今まで紹介した3つはもしかしたらやっている人が多いかもしれませんが、これ以降の3つは割と僕独自な方法になってきます。笑
ということで、言葉を並べてメロディを作るということなんですが、これはどういうことかということを説明していきましょう。
簡単に結論から言ってしまえば、好きなように言葉を並べてそのイントネーションとリズムからメロディを作っていくという方法です。
この方法は、メロディを先に作りたいけれど、何のアイデアも出ないというときに僕はよくやります。
具体的なやり方
例えば「こんにちは今日はいい天気ですね」という言葉を考えたとしましょう。
これをまず、リズムだけ抽出していきます。
つまり音程は同じままで、リズムだけを「こんにちは今日はいい天気ですね」と同じ感じになるように音を並べていきます。
こんな感じです。
そしてさらにイントネーションを考えて、音程に変化を付け加えていきましょう。
イントネーションについては、結構お住まいの地方によって、もしくは話す人によっても違いますが、基本的には自分が普段話している感じでOKです。
「こんにちは今日はいい天気ですね」なら僕は下の画像の赤線のような感じで喋ります。
これを音程に反映させていくとこんな感じになりました。
割とざっくりで音程を付けていきましたが、結構ちゃんと「こんにちは今日もいい天気ですね」っぽく聞こえますよね。笑
音程を振っていくときは、DTM初心者の場合、CメジャーキーもしくはAマイナーキーを使いましょう。
CメジャーとかAマイナーとか言われると何か難しそうですが、要するにピアノやキーボードなどの白鍵だけを使うということです。
(厳密に言うとCメジャーやAマイナー以外になる可能性もあるんですが、初心者の方はそこまで気にしなくて大丈夫です)
白鍵だけで適当に音程を付けていって、耳でしっくりくるようにすれば基本的にはうまくいくと思います。
キーを変えたい場合は、MIDIノートをそのまま上下させればいいだけですので、心配なく。
ちなみに、これをモチーフとして発展させていくと、こんな感じの曲になったりします。
この方法、メロディが結構簡単に作れるのでおすすめです。
聞いたことない曲のイントロだけ聞く
「聞いたことない曲のイントロだけ聞いてどうすんの?」って感じかもしれませんが、この方法かなり使えます。
具体的にどうやるかというと、イントロだけ聴いて続きを想像して作るという方法です。
例えば皆さん「映画の冒頭だけみて結末を予想するが、その予想は全く外れていた」みたいなことって結構あると思うんですよ。
ですが、その「外れた予想」ってそのまま映画化してしまえば、新しい作品になりますよね。
それと同じことを音楽でやるのがこの方法です。
この方法では、まずなんでもいいので曲をたくさん用意してイントロだけ聴いていきましょう。
そこで「このイントロめっちゃいいな!」と思った曲の再生をストップして、そこから続きを考え始めます。
つまりイントロが既にできている状態を擬似的に再現しているわけなので、続きもかなり作りやすいわけですね。
もちろん想像して作っているだけなので、当たることはほぼないと思います。
この方法ではイントロは自分で考えなければいけませんが、作った曲の中のワンフレーズを持ってきたりすれば比較的簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
この記事では、作曲を始めるときの方法について解説してきました。
おさらいとして振り返っておくと、今回紹介したのは以下の5つの方法です。
- ドラムから作り始める
- コード進行から作る
- 音色からインスピレーションを得る
- 言葉を並べてメロディを作る
- 聞いたことない曲のイントロだけ聞く
冒頭でも書きましたが、人によってやりやすい方法やりにくい方法があると思いますので、この記事を参考にしつつ、ぜひ自分なりの方法を見つけてみてください。
ということで今回はこのへんで!
音楽関連の講座動画をYouTubeでもたくさん公開しているので、よかったらチャンネル登録お願いします!
筆者のツイッターはこちら!