ロックバンドはオワコン?これからはソロや少人数ユニットが主流になると思う理由

日本では「音楽」といえば、まだまだロックバンドが主流です。特に若い人向けの音楽はそうですよね。

「好きな音楽は?」とと質問されると人によって色々なアーティストを挙げると思いますが、

大体はボーカルがメインで、ギター・ベース・ドラムがいるバンドを想像する人が多いんじゃないでしょうか。

 

ですが、このような「バンド」というスタイルで音楽活動をしていく人はどんどん減っていくと思っています。

別に僕はバンドに恨みがあるわけではありません。好きなバンドもたくさんあります。

 

ですが、バンドは減っていくと思うのです。

これからその理由を解説しましょう。

 

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バンドが減ると思う理由

バンドサウンド曲が一人で作れる時代

iPhoneやMacのパソコンを使っている人は「Garage Band」というソフトを知っているのではないでしょうか。

Garage BandはApple製で、iPhone/Macを使っている人なら誰でも無料。

これは音楽を作るためのソフトで、ギターやドラム、ベースなど主要な楽器の音が組み込まれていて、それを使って作曲できます。

 

 

今は「デスクトップミュージック」(DTM)という、コンピューターを使って音楽を制作する方法が主流です。

Garage BandもDTMソフトの1つ。しかも無料です。

さすがにGarage Bandでプロクオリティの曲を作ることは難しいですが、多少のお金とそれなりのスペックのパソコンがあれば、誰でもプロが使っているDTMソフトを使えます。

昔は何百万も出さなければ買えなかったプロ用機材も、どんどん安価になってきて、今では数万~数十万円で一通り揃えられる時代になりました。

 

しかもDTMでは生の楽器をマイクでレコーディングするだけでなく、ソフト音源というものを使って、楽器の音をシミュレートできるんです。

このシミュレートのことを打ち込みと言うんですが、最近の打ち込み技術はとても進歩しているので、生の楽器か打ち込みかを区別することが本当に困難。

プロでも音だけ聴いて、生だと勘違いできるクオリティのソフトが沢山販売されています。しかも前述の通り、比較的安価で。

なので、楽器が弾けなくてもリアルな音源を使えば、本物さながらのギターやドラムを鳴らして、バンドサウンドの曲を作れます。

 

しかも一人の人がギター、ベースなどの複数の楽器を演奏できれば、本物の楽器の音を使った曲を少人数で作ることも可能です。

例えばギターとベースができるボーカル、そしてピアノが弾けるドラマーがいれば、たった2人でバンドサウンドの曲を作ることができるんです。

 

こういうと「ライブはどうするの?」という質問が来そうなので先に答えておきましょう。

ライブは打ち込みをそのまま流すこともできますし、生の音が欲しければサポートメンバーを雇えば実現できます。

日本の老舗ロックバンド、B’zも二人組ですがライブではサポートメンバーが演奏しますよね。

 

別にバンドというスタイルにこだわらなくても、ロックは作れます。

 

バンドは活動ペースが遅くなる

バンドは大抵3人以上ですよね。場合によっては5人以上になることもあります。

人数が増えれば、違った考えを持った人も増えるので、意見の衝突も起こりやすいですし、妥協をする人も出てきます。

まあ、当たり前ですよね。

バンドでは意見のすり合わせや、活動をしていく上でのストレスなど、活動ペースを落とす原因が増えていくんです。

 

また、スケジュールの面でも人数が増えると不利です。

ライブやレコーディングなど、音楽には全員が揃わなければできないイベントがたくさんあります。

プロならまだしも、アマチュアなら音楽以外の仕事をしている人がたくさんいるので、人数が多いバンドでは、出たいライブにメンバーのスケジュールが合わなくて出られなかったということもままあります。

 

 

一方、ソロやユニットなら意見も揃いやすいですし、スケジュール合わせも簡単。

たくさん曲を書いて、たくさんライブをしたほうが人の目に触れるチャンスも増えるので、ソロやユニットの方が売れやすいということは何となく分かるのではないでしょうか。

 

バンドはギャラが安くなる

バンドは人数が多い分、ギャラを細かく分割することになるので、ソロやデュエットに比べて一人あたりのギャラが少なくなります。

残念なことに、バンドの人数が増えれば増えるほど、ファンの人数が増えるわけではありません。

3人組のバンドでは100人しか集められなかったけれど、2倍の6人バンドになれば200人集められるってことはありませんよね?

結局、人数が増えれば増えるほどファンが増えたり、収入が増えるということは稀なので、少ない人数のほうが一人あたりのギャラは増えます。

 

しかも、日本では音楽にお金を使う人が少なくなってきているという事実は皆さんご存知の通り。

昔なら十分食べられるような地位(音楽シーン内での立ち位置)にいるバンドでも、バイトをしている人はたくさんいます。

月20万円という収入を得るために、2人ユニットなら40万円稼げばいいですが、5人のバンドなら100万円稼がなければなりません。

音楽で稼げる金額の絶対値が少なくなってきている今の時代では、100万円を稼ぐことはなかなか難しくなっています。

 

そもそもロックの将来性に疑問がある

お分かりのように、日本の音楽シーンの主流はまだまだロックが健在です。

ですが、この状況が今後も続くと思いますか?

 

アメリカを中心とする海外の音楽に目を向けると、主流は完全にクラブミュージック。

クラブミュージックというのは簡単に言えばEDMのような、打ち込みがメインの音楽です。(もちろんアコースティックのクラブミュージックもありますが)

日本の音楽シーンは洋楽シーンを後追いする傾向があるので、そろそろクラブミュージックも日本で本格的に流行する可能性が高いです。

現在でも日本の男性アイドルがEDM風の曲を作ったり、アンダーグラウンドではFuture Bassというジャンルのクラブミュージックが流行ったりしているので、日本人にもダンスミュージックが受け入れられつつありますよね。

 

こういったクラブミュージックでは1人~数人のトラックメイカー・DJが曲を作り、(必要なら)ボーカルが入るというスタイルがほとんどなんです。

日本で本格的にクラブミュージックが流行れば、ソロや少人数ユニットがメインになると思います。

 

でも、バンドは多分なくなりません。

色々とバンドが減ると思う理由を述べてきましたが、(ロック)バンドはたぶん無くなりません。

なぜなら、バンドが好きなリスナーや、バンドで演奏したいミュージシャンがいなくなることはほぼあり得ないからです。

 

今でもクラシックのオーケストラはたくさんありますし、ジャズのビッグバンドも存在していますよね?

クラシックやジャズは今の音楽シーンのメインではありませんが、好きな人はたくさんいます。

それと同じで、聴くのが好きな人がいて、演奏したい人がいればバンドはなくなりません。

僕もロックは好きなジャンルの1つなので、これからも続いていって欲しいと思います。

 

今回はこの辺で。

それではまた。

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