どうも、サッキー(@sakky_tokyo)です。
人間は、ちらっと視界に映った文字や、街で流れていた音楽に無意識に影響され、無意識に真似してしまうことがよく有ります。
曲を作る際にもその影響は避けられません。
好きで何回も聴いた曲なら、意識してパクることを避けられますが、無意識に聴いてしまったものから逃げることは容易ではないでしょう。
僕はそれを恐れるあまり、メロディーが思い浮かんでも「これは何かから無意識にパクってしまったんじゃないか」と考えてしまい、曲が書けなくなった時期があります。
そんなときにとある人から「そもそも本当にオリジナルな音楽を作りたいのなら、ピアノやらギターやら、他人が創った楽器を使っている時点で負けじゃない?」と言われてハッとしました。
そんなこんなで僕はこの症状から回復しましたが、後々になってよく考えてみると「音楽というのは互いにパクり合って発展していってる」ということがよくわかってきました。
勿論アウトなパクり方もありますが、OKなパクり方もあります。
今回の記事では「正しいパクり方」をご紹介していきたいと思っております。
ダメなパクり方
まず、ダメなパクり方の代表例が「メロディをそのまま真似する」ということです。
これはモラルがどうのこうの前に法律的にNGです。
また、ギターのリフといったような、曲の象徴となる部分のパクりは避けたほうが無難です。
後はバッキング(伴奏)を最初から最後まで1つの曲から真似をすることは避けたほうがいいでしょう。
逆にそれ以外はほとんど大丈夫なんじゃないでしょうか。
OKなパクリ方
OKなパクり方はいくらでもありますね。
まず、コード進行なんかはその代表です。
J-popには「王道進行」と呼ばれるようなコード進行がありますが、王道と言われるように多くの曲に使われています。
後は楽曲構成や楽器の編成、音色などもOKです。
特に作曲初心者は色々な曲を分析して真似てみることが大切です。
また、この方法はプロでもよくやっています。
正直言って作ったことのないジャンルというのはどんなプロでもありますし、畑違いのジャンルではどんな作曲家も初心者と同じです。
が、「やったことないジャンルだったんで、こんな曲しかできませんでした」といって、糞曲をクライアントに提出できるわけありません。
しかも僕なんかは「やったことないジャンルなのでその仕事は受けません」といえるほど仕事が多いわけではありませんので尚更やらざるを得ません笑
業界全体をみても、特定のジャンルしかやらない・できない人は淘汰されていく傾向がありますので、僕だけに言えることでもないでしょう。
特にアイドルソングやアニソンは色んなジャンルをつまみ食いする形が多いので、色んなことが出来る様にしたほうがいいと思います。
僕のパクり方
では、実際に上手くパクる為に参考として僕の制作方法のいくつかをご紹介したいと思います。
僕の場合はトラック(伴奏)から作るパターンが多いので、まずトラックを作ることを目標として制作していきます。
大体の発注書や、コンペシートには参考楽曲が記載されていますので、それらを聴き、それにプラスαで、求められている方向性に似た曲や、新たに付け加えたい方向性の楽曲を集めるところからスタートします。
そこで様々なことを分析します。
例えば、そのジャンルでよく用いられるコード進行やリズム、音色といったもの。
またBPMも重要です。
特にクラブミュージックでは特定のBPM帯でしか成り立たないジャンルがあったりしますので。
参考になりそうな曲を集めてきたら、その曲の中から特にここを参考にしたい、という所をDAW上に貼り付けます。
J-popではAメロ、Bメロ、サビという構成が一般的なので、Aメロはこの曲のこのリズムで、コード進行はあっちの曲のここ、という風に頭の中で考えながら曲を組み立てていきます。
そんなこんなでトラックが完成。
トラックの方向性がきっちりしているなら、メロディは相当な無茶をしない限りハマります。
メロディまでパクってしまうと完全にアウトになってしまうので、メロディは自分でうんうん唸りながら考えていきます。
参考までに僕のメロディを紹介しますと、僕は歌いながら作ることが多いです。
そうすることで自然に歌えるメロディが作りやすいのかな、と思っております。
それをあとでシンセメロに直すので、最初からシンセで作った方が効率が良いと思ってそうしていた時期もありますが、やはりシンセでしっくりくるメロと歌ってしっくり来るメロは違うので歌って作る方法に落ち着いております。
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さいごに
こんな記事を書いていると色んなところから「こんなヤツがいるから日本の音楽業界はダメなんだ!」とか叱られそうで怖いです笑
ですが、考えてみてほしいのですが自転車にいきなり乗れる子どもがいないように、誰にも教わらず、いきなり音楽を作ることもできないのではないでしょうか?
音楽ではオリジナリティが重要なのは言うまでもありませんが、最初は色々な曲で勉強したことを真似して作曲していくのが一番の近道です。
そのようにして得たものを自分なりに消化し、昇華していくことでオリジナリティは培われていきます。
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