Spliceなどのサービスの登場で、ますますサンプル素材が手軽に使えるようになりました。
バンド音楽などをやっている人にとってはサンプル素材やループ素材を使うことはそこまで多くありませんが、ダンスミュージックなどでは一般的な手法として多くのアーティストが取り入れています。
これから本格的にダンスミュージックを作ろうと思っているDTM初心者はサンプル素材の使い方を知っておくことが重要です。
今回はそんなサンプル素材やドラムループの使い方を解説しましょう!
そのまま使う
一番簡単な使い方は、ズバリ「そのまま使う」という方法です。
「え、そのまんま使ったらオリジナリティなくない?」とか「他人と被りそう」なんて考える人もいるかもしれません。
ですが、実際に海外の一流トラックメイカーも、割とサンプルパックの素材をそのまま使う人が多くいます。
例えばYouTubeのチャンネル者数が3000万を超える、世界的トラックメイカーMarshmelloの『FRIENDS』という楽曲。
この曲の冒頭で印象的なアコースティックギターのフレーズは、実はこちらのページにある「Bpm95_Am_AcousticGroovy_2.wav」というファイルをそのまんま使っています。
マジでそのまんまなのでサンプルを使うことに抵抗がある人はぜひ聴いて勇気づけられて欲しいです。笑
Marshmelloはこの曲を作るとき、このギターループからインスピレーションを受けて『FRIENDS』を作ったらしいです。
そうやって作られた曲がYouTube上で4億回以上再生されいるので、ループ素材バンザイって感じでしょう。
サンプルパックからインスピレーションを受けて、そのまま使うのも全然OKですね。
エフェクトをかける
他人と被りたくないという人にオススメできる、一番簡単な差別化の方法はエフェクトを使うことです。
リバーブやディレイ、コーラスといったシンプルなエフェクトを使うだけでも、十分にオリジナリティを加えることができます。
サンプルやループ素材にエフェクトをかける方法はいくらでもありますし、かけ方に正解もないので、詳しい説明は省略します。
とりあえずDAW付属のエフェクトでもOKですし、いろいろかけてみてイメージを膨らませましょう。
他の素材と組み合わせる
サンプルやループ素材は単体で使うばかりでなく、他の素材と組み合わせることでオリジナリティを生み出すことが出来ます。
ドラムループなどでは、例えひとつひとつの素材はそのまんま使っていたとしても、組み合わせることで独自のグルーヴを生み出すという使い方は定番です。
また、ワンショットのスネアにタンバリンのサンプルを組み合わせて新しいスネアサンプルを作り出したり、3つ以上のキックを組み合わせることもよくあります。
組み合わせるときにはDAWのタイムラインに直置きするだけでなく、サンプラープラグインなどを使うと手軽なのでオススメです。
カットアップ
ドラムループやボーカルのサンプル素材などでは、元の素材を切り刻んで新しいフレーズを組み直すことがよくあります。
こういった手法は「カットアップ」と呼ばれ、ヒップホップやダンスミュージックでは大定番。
カットアップのやり方はいくつかありますが、DAWによってはカットアップがやりやすくなる機能があるので調べてみましょう。
例えばAbleton Liveでは、読み込んだサンプルを決まった長さに一瞬で切り刻んでくれたり、フレーズのダイナミクスによってカットしたりしてくれる機能があります。
もちろん、こういった機能を使わず、自分の手で切り貼りすることもOKです。
ピッチ変更
ループ素材やサンプル素材のピッチを変更するだけでも、元とはかなり違った雰囲気になるのでオススメです。
Nativeinstruments「Kontakt」などのサンプラーでは、読み込んだサンプルを鍵盤の音程に割り当ててくれるので、例えばベースやギターのループを読み込んで新しいフレーズを作り出すこともできます。
その他にも、カットアップしたボーカルサンプルを曲に合うようにピッチを変えたり、フォルマントを変えて独特の雰囲気を作り出す方法などがあるので、いろいろと試行錯誤してみてください。
おわりに
今回はいくつかサンプル素材の使い方を紹介させていただきました。
サンプル素材の使い方に正解はありません。試行錯誤しながら自分なりの方法を探してみてくださいね。
また、筆者は音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、よかったらチャンネル登録お願いします!
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