どうも、サッキー(@sakky_tokyo)です!
今回は「DTM上達のためには真似が重要」というテーマで解説をしていきます。
DTM初心者の方は他人の曲を真似して勉強することに抵抗感がある人も多いんじゃないでしょうか。
「あの曲のパクリだ」って言われるのが怖かったり、そもそも誰かの真似をするのはすごい悪いイメージがありますよね。
でも実際は真似がDTM上達には欠かせないんです。
DTMというかありとあらゆることで真似や模倣は重要なんですけども、例えば様々な偉人たちの「真似に関する発言」をいくつかピックアップしてみると、
何も真似したくないと思う者は、何も生み出さない
サルバドール・ダリ(画家)
僕がじっくり鑑賞するのは、盗めるところがある作品だけだね
デヴィッド・ボウイ(ミュージシャン)
僕の動きはどれも一流選手から盗んだものばかりだ
コービー・ブライアント(バスケットボール選手)
こんな感じで音楽だけでなく芸術、ビジネス、スポーツなど、色んなジャンルの偉人と呼ばれるような人々が真似や模倣の重要性を語っています。
ということでこの記事では僕なりの視点で、下記の2点を解説していきます。
- DTMや作曲の上達には真似が効果的な理由
- 真似をするときのやり方
【今回の動画】
今回の記事と同じ内容の動画をYouTubeで公開しています。
動画で内容をチェックしたい方はYouTubeから、文字で読みたい方はこのまま記事を読み進めてみてください。
DTMや作曲の上達には真似が効果的な理由
真似が効果的な理由は、結論から言えば表現手段を効率的に増やすことができるからです。
そもそも「音楽」というフォーマットを使っている時点で誰かの真似ですよね。
音楽は昔から存在する芸術ジャンルで、音楽をやっている時点で「完全なオリジナル」になることは不可能です。
ならいっそのこと先人から真似できるところはどんどん吸収して、自分の表現に活かしたほうが結果的に表現の自由度も高くなると僕は思っています。
逆に絶対に誰の真似もしないと決めてしまうと、効率が非常に悪くなってしまうことがよくあります。
例えば「このコード進行最高じゃね?」というものを自分で発明したと思っていても、実際は「自分が知らなかっただけですでに有名なコード進行だった」ということがよく起こりますよね。
誰の真似もしないということは、このように先人たちが発見してきた「気持ちいいコード進行」などの音楽理論やテクニックを、自分の手で再発明するというに他なりません。
つまり真似することは先人たちが作ってきたものを再発明する手間をなくし、効率的に表現手段を増やせるという意味で非常に効果的なんです。
これに対する反論として「真似するとオリジナリティがなくなるじゃん」という意見があるかもしれません。
ただ、僕としてはそれは真似のやり方次第かなと思っています。
確かに「誰かの完全コピー」をしたらオリジナリティはなくなるのは間違いありません。
でも「内容」ではなく「手段」を真似することによってオリジナリティは保たれるはずです。
例えば、恐らくこれを読んでいるあなたが普段しゃべっている言葉は日本語ですよね。
自分で開発したオリジナル言語を喋っている人はほとんどいないと思います。(いたら申し訳ないです笑)
ですが、喋る内容はあなたのオリジナルな事ですし、僕がこうやって日本語で書いている文章も僕のオリジナルです。
音楽もこれと同じで「音楽という手段」は誰かの真似だけど、その中で何を表現するかがオリジナリティの鍵になってくるのではないでしょうか。
このように「何を表現したいのか」という点は自分の意思を大切にした上で、「それをどう伝えるのか」という点は先人たちの真似をすることによって、オリジナリティを消さずに効率的にDTMや作曲が上達することができるんじゃないかと思います。
真似をするときのやり方
では続いて、真似をする方法について解説していきます。
まずNGな方法を1つ挙げておきますと「メロディを丸パクリする」というのは絶対にやめておきましょう。
これは倫理的に、というよりも著作権的にアウトです。法律的にNGということですね。
で、これを踏まえてもらった上で、真似をする方法というのは大きく2段階に分けられます。
それが以下の2段階です。
- そのまま真似する
- 曲に込められた意図を真似する
ここではこの2つの段階について解説していきます。
そのまま真似する
さきほど言ったように、メロディは真似できないので、この方法で真似できるところは主に伴奏部分になってきます。
例えばコード進行やドラムのリズム、ギターなどの音作りなどはそのまま真似することが可能です。
コード進行やリズムは「音楽家の共有財産」的な側面があるので、有名な曲が同じコード進行やドラムのリズムを使っているということもよくあります。
具体例を挙げるなら、「王道進行」と呼ばれるコード進行は以下の動画のようにたくさんの名曲に使われていたりします。
このように、色んな曲を聴いて気に入ったコード進行やリズムなどがあったら、それを自分の曲に取り入れてみましょう。
コード進行の耳コピが苦手な方は弾き語りのコードを解説しているサイトなどを参考にするといいかも知れません。
また、この「そのまま真似をする」という方法をするときには、1曲をそのまま真似するんじゃなくて、複数の曲から要素を抜き出すような感じで真似をするのがいいと思います。
例えば「Aという曲のコード進行とBという曲のリズムを組み合わせてみる」みたいな感じです。
これに関する名言も1つ紹介しておきますと、ゲイリー・パンターという画家/イラストレーターの方が次のようなことを言っています。
君がたった1人の影響しか受けていなければ、君は第2の○○と呼ばれるだろう。だが、100人から盗んでしまえば、『君はオリジナルだ』と言われるのだ。
ゲイリー・パンター(イラストレーター/画家)
このような感じで、色んな曲から色んな要素を真似してみると、オリジナルな作品が作れるはずです。
曲に込められた意図を真似する
では2つ目の段階「曲に込められた意図を真似する」について。
これは「真似」というよりも「インスピレーションを受ける」といった表現がふさわしいかもしれません。
まず、意図を真似するというのはどういうことかといいますと簡単に言えば
- 「なぜそうやったのか」を考えて、アウトプットのやり方を自分なりの手法に変化させる
ということです。
例えば何らかの曲を聴いていて「曲の途中のギターのカッティングがかっこいい!」となった場合、
→「なぜカッティングを入れたんだろう?軽やかなリズムを強調させたいからかな」
→「軽やかなリズムを強調させるならギターじゃなくて、リリースを短くしたシンセでも同じことができるかも」
といった感じでギターのカッティングに込められた意図を探って、その意図を自分なりのやり方で表現していくというのが、この方法です。
たくさんの曲を聴いてそれぞれの音に込めれた意図を自分なりに解釈することで、オリジナリティの糧になっていくので、ぜひこの方法にもチャレンジしてみてください。
まとめ
今回は「DTM上達のためには真似が重要」というテーマで以下の2つのポイントについて解説してきました。
- DTMや作曲の上達には真似が効果的な理由
- 真似をするときのやり方
ざっくりとおさらいをしておきますと、まず1つ目のポイント「真似が効果的な理由」は以下の通り。
表現手段を効率的に増やすことができるから
また2つ目のポイント「真似をするときのやり方」は、下記2つの段階があるということも解説してきました。(メロディをそのまま真似するのはNGです)
- そのまま真似する
- 曲に込められた意図を真似する
ぜひ皆さんもいろいろな曲を研究し自分なりに真似して、DTMの上達に役立ててみてください。
ということで今回は以上です!
最後に、僕はYouTubeでも音楽関連の講座動画をたくさん公開しているので、よかったら見てみてください。
筆者のツイッターはこちら!