音楽で食っていきたいならDTM技術は身に着けておけ。これは絶対だ。

  • 最終更新日:2019.08.14
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音楽で食っていきたいならDTM技術は身に着けておけ。これは絶対だ。

どうも、サッキー(@sakky_tokyo)です。

 

先日、サックス奏者の方と仕事をしたのですが、その方を選んだ決め手は「自分で録音してデータを渡してくれるから」でした。

これは僕だけに限ったことではなく、音楽業界全体がこういう動きをしています。

最近では、個人レベルから企業レベルまで、音楽業界全体がDTM技術を使用したレコーディングにシフトしており、小さい仕事ではスタジオで録音することが無くなってきました。

 

そう考えると、これからの時代は、DTM技術を身に着けて、自分で録音できるミュージシャンになる必要性があるのではないでしょうか。

DTM機材の低価格化と技術進化

突然ですが皆さんは打ち込みのドラムと生のドラムを区別できますか?

 

一度この動画を見てみてください。

最初のドラムは生か打ち込みかわかりますか?

 

 

若干タイトルでネタバレしてしまいましたが、動画でもわかりますようにこれは打ち込みのドラムです。

 

ちなみにギターでも

こんなのが打ち込みで出来てしまったり、

 

ベースも

打ち込みでここまで再現できています。

 

また、「打ち込み」だけではなく、ギター・ベースアンプのシミュレート技術も格段に向上しています。

 

この動画では「Bias Amp」というアンプシミュレーター・プラグインを使用しています。

どうでしょうか、本物のアンプで録った音と区別できますか?

 

 

昔は、生楽器を再現する系の音源は非常に高価で、しかもあまりクオリティも高くなかったですし、アンプシミュレーターも「デジタル臭い」音がしてレコーディングでは使われていませんでした。

しかしながら最近では今までのものを軽く凌駕するようなハイクオリティなプラグインが数万で買えてしまう時代になっています。

当然、それに伴って音楽制作の現場も仕事の仕方が変わってきますよね。

 


最近の音楽制作の現場

最近の現場は本当に制作費用が少なくなっていますので、「削れるところは出来るだけ削る」というのは当たり前の流れです。

 

今の作編曲家はDTMができないと全く仕事になりません。

業界的にも「DTMは出来て当たり前」の空気があり、楽曲コンペでは「ボーカルを差し替えればそのままCDに出来るクオリティ」の音源が求められます。

 

ちなみに、本番の歌の前にガイド的に入れられる「仮歌」の仕事も最近ではDTMで宅録が出来る人が優先して使われます。

今や、自宅に仮歌さんを呼んでレコーディングしている作曲家さんはほとんどいないかもしれないです。(余程の売れっ子なら別ですが)

 

 

別にこれはポップスに限ったことではなく、劇伴仕事でも同様です。

オーケストラ系音源も進化が著しいので、ほとんど生と区別が付かないクオリティの音源が多数販売されています。

オケを招集するギャラを考えたら、むしろ劇伴の方がDTMで作られていることが多いかもしれません。

 

 

 

プレイヤー側も、最近では宅録環境があるミュージシャンが優先して使われるようになっています。

同じ演奏技術を持っているミュージシャンであったら、DAWを使えて自分で録音できるミュージシャンと、わざわざレコーディングスタジオで録音しなければいけないミュージシャンならどちらが起用されるか、と考えれば答えは明白だと思います。

 

一番顕著な例がドラマーだと思います。

打ち込みドラムが本物のドラムと区別がつかないくらい進化している昨今では、ドラマーの仕事は激減しています。

今や、生ドラムを使っているアーティストは、売れていて余程予算がある人たちだけと言ってもいいのではないでしょうか。

ですが、もし「自宅やリハスタで自分で高品質な録音ができるドラマー」になれたとしたら、きっと仕事に困ることは少なくなると思います。

いくら打ち込み技術が進化したとはいえ、聴く人が聴けば打ち込みだとわかりますので、制作側もお金が許すのならば生ドラムを使いたいと思っています。

「自分で録音できる」レベルではなくても、ドラマーならではの耳と感性で「本物とまったく区別がつかないクオリティ」で打ち込みができる人も需要はあります。

作曲家界隈で「あいつはドラムの打ち込みが上手い」なんてことは日常的に話題になりますので、ドラムの打ち込みで起用される場合もあるんじゃないでしょうか。(ちなみにCD等のクレジットで「Drums」の欄がない場合、「Programming」でクレジットされている人がドラムの打ち込みをやっています)

ちなみにこのページ冒頭で紹介した動画も「ドラムの打ち込みが上手いドラマー」の仕事ですよね。

 

ギタリストやベーシストを目指しているのならばDTM技術は必須です。

今の制作現場ではメールやskypeで数回打ち合わせをして、実際に会うことなくデータで納品するといったことが日常的に行われます。

 

他の楽器奏者でも自分で録音して高品質なデータを送ってくれる方は重宝されます。

DTMが出来ればバンドのプロモーションの幅も広がる

次はスタジオミュージシャンではなく「バンド」で食っていこうとしている方向けのDTMのメリットです。

 

今のプロモーションの要は「YouTube」だと思いますが、例えば1曲しかミュージックビデオを投稿していないバンドと、たくさん投稿しているバンドでは、後者のたくさんMVを投稿しているバンドが圧倒的に有利ではないでしょうか。

単純にMVが多ければ多いほど、人の目に触れる機会も増えますよね。

しかも例えば「このバンドちょっと良いな」と思っている「ファン候補」が現れた場合、MVが1つしか無いならそのまま終わってしまいますが、たくさんMVがあればどんどんハマって、そのままファンになってくれるかもしれません。

 

大量のMVを投稿するためには多くの曲をレコーディングする必要がありますが、もし全ての曲をレコーディングスタジオで録音するのならば、かなりの費用がかかりますよね。

 

そこで便利なのがDTM。

DTMは、安い価格で、好きなだけ音楽を制作することができます。

 

DTM機材を揃える初期費用は結構かかりますが、パソコンを持っている人ならば安くて数万円、ハイクオリティなものを揃えるとしてもバンドサウンドで必要なものに限定すれば、30万円ほどでそれなりのシステムが組めます。

しかも揃えてしまえば、後はずっと無料。つまり曲を作れば作るほど、一曲あたりの制作費用は下がっていきます。

30万円というとアルバム1枚レコーディングしてCDをプレスする位の金額です。たったアルバム1枚分の費用で今後全ての音源を作れるならかなりコスパがいいんじゃないでしょうか。

しかも配信等で初期費用を回収出来てしまえば、あとの収入は全て利益になります。

 

あと、結構口が悪いことを言いますが、そこら辺の安いレコーディングスタジオで、専門学校を卒業して数年のエンジニアがマイキングした音」よりも「設備の整った良いスタジオで優秀なエンジニアが録音し、それを再現できるプラグインの音」の方が普通にいい音がしますからね。

何度もいいますが、最近ではハイクオリティなプラグインが数万円で変える時代です。

折角お金かけてレコーディングしたのにクオリティが低い音源になってしまったら、本当に残念ですよね。

 

ちなみに僕はお金がない時代に組んでいたバンドのドラマーが、どうしてもスタジオで録りたいと言うので、格安のレコーディングスタジオで録音したことがあります。

ですが、自分が作ったデモの方がクオリティが高かったので、「もう一生格安レコーディングスタジオは使わねえ」と誓いました。(何かリハスタでMTRに録音したみたいな音がしました)

結局ドラムの素のデータだけ貰って自分で仕上げることになりましたよ……笑

 

勿論、格安のレコスタのエンジニアにも、勿論腕があって人柄も良い人もいますが、技術がまだ無い人や「どうせこんなスタジオに来るんだから違いなんて分からないだろう」と高を括っている人もいます。

もう一度言いますが素晴らしい人もいますよ。

でも格安でやってくれて、なおかつ技術もあって人柄も良い人を見つけるのは結構大変です。

1000円カットで最高の腕を持つ美容師を見つけるのをイメージしてもらえれば大変さは分かっていただけるでしょう。

 

また、DTMでは自分の時間が許す限り徹底的に音源を作り込めるので、「ああ~!あそこミスしてるけど今更スタジオで録り直しなんてできない!」なんてこともありません。(まあ、そのせいで区切りが作れなくて作業が泥沼化することがよくあるんですが笑)

レコーディングスタジオでは、時間をかければかけるほど料金も上がっていくので、この点もメリットだと思います。

 

さらに、DTMでは自分で録音データを自由に扱えるので、「パラデータ」を配信することも簡単にできます。

バンド界隈ではパラデータ配信はあまりメジャーではないので、メリットがよくわからないかと思うので説明しますと、パラデータを配信すれば、有志の方がそのデータを使ってリミックスを作ってくれることがあるんですよ。

そのリミックスを聞いた人が自分たちが作った本家の音源まで辿ってくれるかもしれませんし、リミックスを作ってくれた方と親交を深めて新たな仕事につながる可能性もあります。

クラブ系界隈では普通に行われていますし、最近のJ-POPシーンでは、水曜日のカンパネラがパラデータを配信して話題になりました。

 

これだけではなく、バンドでインスト曲を作ってオーディオストック等の音楽素材配信サイトで販売すればストック収入を得られる可能性もあります。

ストック型収入はとにかく販売する音源の数が重要になってきますので、レコーディングスタジオでいちいち録っていたら儲けるどころか大赤字になってしまうんじゃないでしょうか。

 

このようにバンドでプロを目指している方たちにもDTMは沢山のメリットをもたらします。

 


まとめ

プレイヤー志望の方は、今はまだ「自分でレコーディング出来る」だけでありがたがって貰えますが、自分で編集まで出来るミュージシャンが沢山現れているので、いずれは自分で録音から編集までして、完璧なデータを渡してくれるミュージシャンしか仕事がなくなる時代がやってくるでしょう。

 

バンドで食っていきたい人たちも、自己プロデュース能力が重要視される現代では自分で音源を作れるバンドとそうではないバンドの差が顕著に現れはじめていると感じます。

 

そんな時代でも生き抜いていくために、ミュージシャンの皆さんはDTM技術を身に着けておきましょう。

 

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