お金や時間に余裕があってスクールに通える人を除いて、ほとんどの場合、DTMは独学で勉強してる人が多いと思います。
ですが、「独学でDTMはうまくなれるの?」という疑問を感じてしまう人も多いでしょう。
結論から言います。
DTMは独学でも上手くなれます!!
ちなみにこの記事を書いているサッキー(@sakky_tokyo)はDTMは完全独学で勉強して、過去に作家事務所に所属した経験もあります。
ちなみに今はフリーランス作曲家として仕事をしたり、ありがたいことにDTM解説の僕のYouTubeチャンネルは登録者数1000人を突破することもできました。
皆さんのおかげです本当にありがとうございます!
これは僕だからできたっていうわけじゃなくて、ちゃんとやれば誰でもできると思います。
ということで今回はDTMを独学する方法の解説をしていきます。
この記事では「まずこれを勉強して、次にこれやって」みたいな話は全くしません。
今回はDTMで独学するための本質的な方法を解説していきたいと思います。
ちなみに解説することをあらかじめお伝えしておくと以下の3つです。
- 独学で成長するための前提条件
- 独学する方法
- DTMの独学におすすめのYouTubeチャンネル
この3点をそれぞれ解説していきますので、気になるところをチェックしてみてください!
【今回の動画】
今回の記事と同じ内容の動画をYouTubeで公開しています。
動画で内容をチェックしたい方はYouTubeから、文字で読みたい方はこのまま記事を読み進めてみてください。
独学で成長するための前提条件
まずは独学で成長するための前提条件について解説しておきます。
独学するための前提条件は、簡単にいえば「こういうマインドで独学すると効率がいいよ」みたいな感じのものです。
さて、結論から言えばその前提条件は以下の通り。
- 知識を使う前提で勉強する
僕がTwitterでつぶやいた以前のツイートを紹介しておきます。
DTMテクニックや音楽理論は、常に「これをどう曲に活かそう」と考えながら学習するのがおすすめです。
そうするだけでめっちゃ記憶に残ると思いますし、理解度も上がります。
逆に言えば、まだ曲に活かせなさそうな知識はすぐに忘れるので今の段階で学ぶ必要はありません。
— サッキー / Sakky (@sakky_tokyo) December 4, 2019
このツイートに僕が思う「独学で成長するための前提条件」は詰まっていて、実際に僕が勉強するときもこれを意識しています。
なぜこれが重要なのかというと、簡単に言えば使えない知識はすぐに忘れてしまい時間の無駄だからです。
例えば、「あなたの家の周りの地図を5分で書いてみてください」と言われたらある程度の地図がササッと書けますよね。
ですが「外国のとある街の地図を渡すので5分で覚えてください。そしてその後の5分でそれを書いてみてください」といわれたらかなり難しいんじゃないでしょうか。
これは、「自分が実際に行ったことがある場所の地図(=使える知識)」は簡単に覚えられるけど、「行ったこともない場所の地図(=使わない知識)」はほとんど覚えられないということです。
これと同じようなことがDTMの独学でもよく起こります。
例えば最初から難しい音楽理論を勉強しようと思っても、それをどう自分の曲に活かそうか考えないとすぐに忘れてしまい、時間の無駄になってしまうので注意しましょう。
DTMを独学する本質的な方法
ということで、この記事の本題です。
早速結論から言えば、DTMを独学する本質的な方法は以下の2つ。
- DTMの要素を分解する
- 検索する
それぞれどういったことなのかというのを解説していきます。
DTMの要素を分解する
DTMというのは実はさまざまな要素が集まったものをまとめて「DTM」と呼ばれているんです。
これらのDTMに含まれる要素を分解して対処法を考えていくと挫折のリスクも減らせますし、学習も効率的になります。
これは料理などによく似ていて、例えば料理でも
- 献立を考える
- 食材を切る
- 焼く
- 煮る
- 蒸す
などいろいろな調理工程をまとめて料理と呼びますよね。
DTMも料理と同じように要素を分解してみると以下のような作業が含まれていることがわかります。
- ソフトの操作方法
- 作曲
- 編曲
- 演奏
- ミックス
- マスタリング
実はこれらの要素、それぞれの職業として専門家がいるくらい難しい作業です。
たとえば「作曲」という作業は「作曲家」という専門家がいますし、「ミックス」は「ミキシングエンジニア」がという専門家がいます。
DTMはこれらの作業を基本的には1人でやることになるので、そりゃ難しいのは当たり前ですね。
ですが、要素を分けて考えることで、どの要素が得意でどれが苦手かを自覚して個別的に学習すれば、挫折のリスクを減らすことも可能になってきます。
これを英会話で例えてみましょう。
もし「英会話ができない。何が分からないのかもわからない!」という人は挫折する可能性が高くなりそうですよね。
勉強が苦手な人はこのタイプが多く、「この教科が苦手なんだけど、苦手すぎて何を先生に質問すればいいのかもわからない」という人、結構いるんじゃないでしょうか。
ですが逆に、「自分はリスニングは得意だけど、スピーキングが苦手。特にLとRの音を区別して発音できない」という人はわりとすぐに上達しそうですよね。
こういった人は苦手な原因がわかるので心理的なストレスを減らせますし、苦手な要素への対処法も見つけやすいと思います。
YouTubeでLとRの発音の違いなんてすぐ勉強ができる時代ですし。
これと同じようにDTMでもさきほどの各要素の中でどれが苦手で、その苦手な要素をどうやって勉強するのかをきちんと調べることができればどんどんと上達していきます!
検索する
独学でDTMを勉強するための方法2つ目は「検索する」というものです。
「検索?それだけ?」って思うかもしれませんがDTMの成長は検索能力でめっちゃ差がつきます。
今の時代、大体の情報はネットに落ちていますので、検索が上手く使える人とそうでない人では得られる情報の量や質が全然変わってきてしまうんです。
検索が上手く使える人ならいいんですが、検索が苦手な人は何故苦手なのかというと大体は「検索ワードを何にすればいいかわからない」ということではないでしょうか。
そういった方はまず、「DTM 初心者」や「作曲 初心者」など、自分が思いつく限りなんでもいいので検索して、検索結果に出てきたページを読んでみましょう。
その中で、きっとまた意味が理解できない言葉や概念が出てくるはずです。
それを検索してまた出てきたページを読み、その中にある分からない言葉を調べ……と繰り返していくといつのまにか検索ワードに困ることがほとんどなくなります。
こういった感じで検索をループさせていくと、独学もやりやすくなると思うのでおすすめです。
もちろん、検索をするときも前提条件だった「使うことを前提にインプットする」というのを念頭に置くことを忘れないでください。
読んでいて、「これ、まだ自分には早そう」と感じるなら後回しでも全然OKです。
とりあえず自分にできることから一歩一歩着実に独学をしていきましょう。
DTMの独学におすすめのYouTubeチャンネル
ではこの記事最後にDTMの独学におすすめなYouTubeチャンネルを紹介しましょう。
なぜブログではなく、YouTubeチャンネルなのかというと、やはり動画は音が付いているので勉強しながら実感として知識を身につけることができるからです。
今回は幅広いチャンネルを選んでいて、日本語のチャンネルもありますが、英語のチャンネルもあります。
英語のチャンネルでも、見てるだけで何をやってるかは大体わかると思うのでぜひチェックしてみてください。
SleepFreaks
こちらは初心者向けのソフトや機材の使い方をメインに発信していらっしゃるチャンネルです。
おそらく日本で有名どころのDAWの使い方はほとんど網羅されていると思います。
まずDTM初心者の方は、SleepFreaksさんのチャンネルで機材やDAWの使い方を勉強してみましょう。
ずっしーの音楽教室
こちらのチャンネルでは、音楽理論をわかりやすく解説してくれています。
音楽理論というと難しいイメージがありますが、ずっしーさんの動画では雰囲気重視な解説をしてくれているので、初心者でも楽しんで勉強することができるはずです。
もし音楽理論を勉強したいという人がいるなら、まずはずっしーさんの動画をみて「音楽理論ってこんな感じなんだ」というのを掴んでみてください。
Scratch備忘録
Scratch備忘録さんのチャンネルではDJのテクニックや、HipHop系の作り方などを解説してくれています。
DTMではEDM系のジャンルも人気がありますので、DJに興味がある人も多いんじゃないでしょうか。
そんな方はぜひこちらのチャンネルをチェックしてみてください。
Splice
Spliceはサブスクのサンプル音源販売サービスを運営する会社のYouTubeチャンネル。
このチャンネルではコアなDTMテクニックを中心に発信してくれています。
英語のチャンネルなんですが、ある程度DTMの知識がある人ならかなり学びがあるはずです。
FACTmagazine
FACTmagazineというチャンネルでは「Against The Clock」という企画でガチのプロの制作風景を見ることができます。
出ているミュージシャンがかなりすごく、例えばTom MischやZaytovenといった名だたる有名ミュージシャンも出演しているので要チェックです。
しかもミュージシャンたちの自宅スタジオも見れるのでかなり嬉しいですよね。
Andrew Huang
Andrew Huangさんのチャンネルでは、DTMテクニックなどを楽しく解説してくれている動画が人気です。
おそらくアジア系の方だと思うんですが、キャラクターとしてもとても素敵な方で、見ているだけで元気が貰えますよ。
こちらのチャンネルでは1つのサンプルを使って4人のプロデューサーが別々に曲を作っていくという「4 Producers 1 Sample」という企画もかなり人気があります。
Adam Neely
Adam Neelyさんのチャンネルでは、ものすごくコアな音楽理論を解説してくれています。
コアすぎて初心者の方だと何がなんだかわからないと思いますが、逆に基礎的なところをちゃんと勉強した人にとってはかなりエキサイティングな内容です。
微分音(Micro Tone)などといったクラシックやジャズの枠を飛び出た解説もかなり多いので、見ごたえがあります。
Jonas Aden
Jonas AdenさんはEDM系の音楽プロデューサーの方です。
YouTubeチャンネルでもEDM系の作り方などを解説してくれています。
とにかく作られるデモ曲がかっこいいので、かっこいいEDMを作りたい人はぜひ見ておきましょう
おわりに:DTMの独学は難しい。けど十分可能
ということでDTMの独学について解説してきました!
今回解説したことをまとめておきます。
- 知識を使う前提で勉強する
- DTMの要素を分解する
- 検索する
DTMの独学は難しいこともたくさんありますが、今はインターネットの情報だけでも十分可能になってきました。
できるようになるとどんどん楽しくなってくるので、ぜひチャレンジしてみてくください。
ということで今回は以上です!
筆者も音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、よかったらチェックしてみてください。
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