ギタリストDTMerの皆さん、ご機嫌いかがでしょうか。音作り、上手く行ってますか?
え?「Axe欲しい」?わかります。「kemper欲しい」?非常によくわかります。
でも高いっすよねあいつら。普通に20万以上しますからね。
20万ですよ?ギターの音が変わるっていうだけの箱に20万。中古車買えちゃう。地方なら小さい空き家が普通に買える。
大体ギターの音の違いなんて素人には分かんないですよ。マジで。
彼らベースとギターの区別さえつかないじゃないですか。
ボーカル以外は「あー、何か鳴ってんな」くらいにしか思ってませんから。
要するに高級アンプシミュレーターなんてギタリストの自己満なんですよね。
でも良い音出したいっすよね、わかります。僕もギタリストなんで自己満したいっす。
そんなあなたにオススメなのが「BIAS AMP 2」シリーズです。
マジで安い
この「BIAS AMP 2」、マジで安いです。
一番安い「BIAS AMP 2 Standard」で約1万円。(今回の記事における価格は全て2023年9月10日現在)
一方サウンドハウスで「Axe FxⅢ」は約40万円、「Kemper」はパワーアンプついてない方でも約23万円。
高すぎ!バイク買える!!
まあ、でもこれで「BIAS AMP」が如何に安いかということがわかっていただけたでしょう。
BIASシリーズはソフトウェアなので、ライブで使いにくいというデメリットはありますが、レコーディングメインだったらBIASで十分だと思います。
さあ皆、BIAS買おうぜ!!
ちょっと待て、肝心の音はどうなんだ?
なんだそんなことか。
音? そりゃ最高ですよ。
具体的に言えば、「アンプをマイクで録ったそのままの音」って感じです。超生々しい。
どのアンプのモデルもかなりよく再現されていて、アンシミュでありがちな「ハイゲイン系は得意だけど、クリーンとかクランチは微妙」ってことは全くないと感じてます。
ハイゲインも普通に得意。
こういうスコーンって感じの音も出せる。
要するに万能なんです。
当たり前だけどキャビネットを変えたりマイクのモデルとか位置とかも変えられる。
しかも9種類のリバーブが標準搭載。
巨大なホールリバーブから、生々しいルームリバーブまでこのソフトだけで完結しちゃいます。
これであの価格です。買わない手はないでしょう。
実機以上の操作性
実はこのBIASシリーズ、一番大きな特徴と行ってもいいのがこの「操作性の良さ」なんですよ。
つまり音作りし易い。
音作りしてて「あと少しこうなればなー」とか「何か微妙に違うな」とかよくありますよね。
これを解決するのが「アンプ内部の設定の変更が可能」という特徴。
具体的には真空管の交換が出来たり、ゲインステージの調整やアンプのバイアスが弄れたりする。
実機ではこういうことは主にメンテナンスの範囲に入ってくるんだけど、「BIAS Amp」はプラグイン。メンテナンスなんていりません。
じゃあなんでそんな機能がついてるのか、っていうことなんだけど、当然実機でもメンテナンスの仕方によっては音が変わってくる。
そう、つまり「BIAS Amp」は音作りのためにその調整をするんですよ。
だから実機でやったらぶっ壊れるようなセッティングにも出来ます。バイアス調整なんて適当にやってたらアンプ壊れますからね。
これによって実機では出せないような音も当然出せます。
fenderの昔のツイードアンプなんて本当はアンプだけじゃあんまり歪まないんだけど、ゲインステージを上げるとバリバリ歪む。
オールドスクールなジミヘン系の歪みがアンプの調整だけで出せちゃうわけです。
まあ、でも「そんな難しいことわかんねーよ」って人でも大丈夫。プリセットそのままでも十分使える音だから、この機能は本当にこだわる人向けって感じですけどね。
しかもトーンクラウドっていう素晴らしい機能がついてる。
これはネットを介して他人が作った音をダウンロード出来るっていう夢のような(最近ではよくある)機能なんですよ。
これを使えば適当に良さげなプリセットをダウンロードしてちょこちょこ弄れば好みの音になっちゃう。
最大のメリット、それはプラグインエフェクトだということ
BIASシリーズが他の高額アンプシミュレータと違う大きな点が1つあります。それがDAW上で動くプラグインだということ。
これによってギタリストDTMerはかなりの恩恵を受けることができますよ。
kemperとかaxeってハードウェアなんですよ。
だからPCに音を取り込むためには、
ギター(ベース)→アンプシミュレータ→オーディオIF→PC
という接続になります。
なので、ハード型アンシミュの場合オーディオIFの質もめっちゃ重要になるんですよね。
(音に一番影響があるのは最後に通った回路なので)
一方でBIAS AMPみたいなプラグイン型のアンシミュだと
ギター(ベース)→オーディオIF→アンプシミュレータ(PC)
という風に信号が通るのでオーディオIFの影響をハード型のアンシミュに比べて受けにくい。
だからある程度のスペックのあるオーディオIF(大体2万円くらいの)であれば十分だと思います。
流石に安すぎるとノイズが乗っちゃいますけどね。
そしてもう1つのプラグインであることのメリット、それは「音の変更が簡単」ということ。
日夜曲作りに励んでいらっしゃるDTMerの皆々様ならお分かりいただけるでしょうが、曲作ってる時に「音変えたいな」なんてこと普通にありますよね。
ハード型のアンシミュだと音を変えるためには、
- ドライ音(エフェクトのかかってない音)とウェット音(エフェクトがかかった音)を同時に録音しておいて
- ドライ音をオーディオIFからアンシミュに出力して
- それと同時にアンシミュからオーディオIFに新しいウェット音を取り込んで
- それをDAWで録音する
っていう面倒くさい工程を踏む必要があります。もしくは弾き直すか。
これがなんとプラグインなら
DAW上でエディット画面を開いてマウスでポチポチするだけ!!
これ自分的にはかなり大切で、これが自分がBIASを使うメインの理由の1つです。
メリットはわかった。デメリットを教えてくれ。
BIASは男気に溢れるメーカーなので、「BIAS AMP 2」にはコンパクトエフェクターのシミュレーターは付いてません。
チューナーさえ付いてない。でもアンプの音は最高。
エフェクター欲しいなら「BIAS FX」の方を買いましょう。値段はAMPの方と同じです。やっぱり安い。
FXでもアンプの音は出るので、アンプで細かく音作りしないならFXの方だけで十分かもしれないです。
とはいえ、DTMをある程度やってるなら、すでにエフェクター関係のプラグインが揃ってる人が多いと思います。
例えばDTMerの皆が大好きNative InstrumentsのKompleteについてくる「Guitar Rig」にはエフェクター入ってますよね。
逆に言えばある程度プラグインが揃ってる人に対してBIASはかなり親切なんじゃないでしょうか。
余計な機能を一切付けないことでコストカットし、他の機能も欲しい人は別途買ってねってことで金銭的にはメリットもある。
後考えられるデメリットとしては、ソフトだからパソコンのメモリとCPUを使うってことぐらいでしょうか。
でも大して重くありません。
この前試しににASUSの安物のラップトップで立ち上げたけど全然動きました。
価格などの情報
「BIAS AMP 2」シリーズには3種類のグレードが準備されています。
下から順番に「Standard」「Professional」そして「Elite」です。
公式サイトによればグレードごとの違いは以下の通りです。「新しい〇〇」というのは「BIAS AMP 2」でアップデートした機能です。
Standard | Professional | Elite | |
新しいダイナミック・トーンエンジン | ○ | ○ | ○ |
新しいプリアンプ、パワーアンプ | ○ | ○ | ○ |
新しいトーン・スタックとトランス | ○ | ○ | ○ |
新しいキャビネットモジュールとデュアル・マイキング | ○ | ○ | ○ |
新しい真空管キャビネットとマイク・オプション | ○ | ○ | ○ |
新しいRTA EQ | ○ | ○ | ○ |
新しいユーザー・インターフェイス | ○ | ○ | ○ |
新しいAmp Match機能 | × | ○ | ○ |
100種類もの新しいAmp Matchプリセット | × | ○ | ○ |
Blues Expansion Pack | × | ○ | ○ |
Bass Expansion Pack | × | ○ | ○ |
新しいIRローダー・ファイルマネージャー | × | ○ | ○ |
15種類の公式Celestion IRファイル | × | × | ○ |
通常価格(2018年現在) | ¥13,800 | ¥27,800 | ¥38,880 |
まとめ
色々と言いましたがBIAS AMPは最高です。ギタリストDTMerなら買っといて損はない。むしろ買わないほうが損。
DTMer以外のギタリストが自宅練習用に買うのもオススメです。
オーディオIFとそれについてくるDAWを使えば、PC上で音を流しながら曲の練習なんてことも出来ます。
それを機に宅録に足を突っ込むのもありでしょう。
なにはともあれ、この記事が皆さまのお役に立てたなら幸いです。
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