ボーカルのピッチのミスやヨレを補正するピッチ補正ソフトは、現代の音楽制作には欠かせない存在と言っても過言ではありません。
「歌が上手いならピッチ補正は必要がない!」という意見もありますが、オケに馴染ませるという点でも使えるソフトなので、最近ではどんなに上手い歌手でもピッチ補正ソフトを使っています。
そんなピッチ補正ソフトの定番は以下の3つ。
- Melodyne
- Auto-Tune
- Waves Tune
ピッチ補正ソフトの購入を検討している人はこの3種類で悩んでいる人が多いんじゃないでしょうか。
今回はこの3つのソフトを実際に使用している筆者が、それぞれの特徴を比べてみました!
Celemony Melodyne
ピッチ補正ソフトとして定番になっているMelodyne。
非常に見やすい画面、ツールの豊富さなど、初めてのピッチ補正ソフトとしてもぴったりで、「歌ってみた」などでも定番ですよね。
以前は「音質が悪い」と言われていましたが、アップデートが繰り返されて、今ではプロでも使用するソフトのひとつになりました。
そんなMelodyneと、他の2種を比べたときのメリット・デメリットは以下の通り。
- 画面が大きくて見やすい
- ツールが豊富なので、初心者でも簡単に補正できる
- タイミング補正も可能
- 同じ音程のノートを一括で移動できるので、ハモリが速く作れる
- 鉛筆ツールがないので、ビブラートのコントロールなどができない
- 上位バージョンがかなり高い(約8万円)
- 低スペックのPCだとちょっとキツイ
Melodyneの最大の売りといえば「手軽さ」と「わかりやすさ」だと思います。
ざっくりとピッチをあわせるときはかなり速く作業できるので、歌が上手くてほんの少し補正すれば十分というときにはかなり使いやすいソフトです。
ただ、ピッチを自由に書ける「鉛筆ツール」がないので、細かい音程合わせの作業ができないのがデメリット。
Melodyneで細かく音程合わせをするときには音自体を「はさみツール」で細かく切り刻んで、細かいノートとして操作することが求められます。
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Antares Auto-Tune
Auto-Tuneは最初にできたピッチ補正ソフトとして、音楽業界でも定番になりました。
そんなAuto-Tuneのメリット・デメリットは以下の通り。
- とことん自然に編集できる
- 「Auto-Tune EFX」や「Auto-Tune Live」を使えばリアルタイム補正が可能
- コンピューターへの負荷が高い
Auto-Tuneはツールが豊富で、補正も自由自在にこなせるので、とことん突き詰めたい人が使っているイメージがあります。
ケロケロボイスのイメージがあるソフトではありますが、補正感を感じない仕上げにすることも十分可能です。
また、リアルタイム補正に優れたバージョンも出ているので、ライブでの使用を考えている人にもオススメなソフトといえるでしょう。
デメリットとしては、ピッチ補正ソフトの中でもコンピューターへの負荷が高いことが挙げられます。
それなりのスペックなら問題なく使用できますが、低スペックのコンピューターだとカクカクしてしまうことも。
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Waves Tune
音楽用プラグインソフトメーカーとして、大定番のWavesから出ているピッチ補正ソフトがWaves Tuneです。
MelodyneやAuto-Tuneと比べると、使っている人は少数派ですが、実力は十分。
Waves Tuneのメリット・デメリットは以下の通りです。
- 音質がいい
- 動作が軽い
- 仕上がりがとてもナチュラル
- 「Waves Tune Real-Time」は、リアルタイム補正もできる
- セールが頻繁にあり安く手に入れられる
- UIが狭くて作業しにくい
- リズム補正がやりにくい
他のピッチ補正ソフトに比べると「速く・ナチュラルに仕上げられる」という点に重きを置いていて、ツールもシンプルにまとめられています。
音質も非常によく、仕上がりもナチュラル。
ただ、プラグインの画面が少し狭いので、他のソフトに慣れている人は窮屈に感じるかもしれません。
また、MelodyneやAuto-Tuneなど違ってリズム補正の仕様が独特なのも注意です。
音程の切り替わるタイミングを変えることはできますが、発音のタイミングなどは変えられません。
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どれがおすすめ?
さて、定番3種類を比べてきました。
どれが良いかは人によるところもありますが、個人的には
- Melodye
- Auto-Tune
がオススメです。
なんだかんだで定番ということもあり、MelodyneやAuto-Tuneはかなり使いやすいです。
もちろん状況によってはWaves Tuneで十分な場合もありますし、お値段も安いので、自分に合ったものを選んでみてくださいね。
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