ベーシストには2種類いる。「Victor Wootenか、そうでないか」だ。

世界各国に数多のベーシストがいるが、それらのベーシストは2種類いる。

さて、それは何でしょうか。

ピック弾き派か、指弾き派か?

コントラバス使いかエレキベース使いか?

 

どれも違います。

ベーシストはVictor Wootenかそれ以外に分けられるのです。

 

今回の記事では、まだVictor Wootenを知らないという人に彼の素晴らしさを解説したいと思います。

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グルーヴィーが過ぎる

 

「グルーヴ」という言葉は非常に曖昧で、その意味はミュージシャンによって変化すると言っても過言ではありません。

それものはずで、そもそもグルーヴという言葉は「聴いたものに高揚感を与えるような素晴らしい演奏」というような曖昧な意味しか定まっていないのです。

なので、グルーヴィーな演奏といっても色々な解釈があり、ある人にとってはグルーヴィーに感じるものであっても、他の人にとってはそうではないということがよくあります。

 

しかし、Victor Wootenにとってはそんなことは関係ない。

彼は全ての人を黙らせるグルーヴ感を持っています。

彼の演奏を聴いてグルーヴィーではないと答えるものは未だかつて存在しないのではないでしょうか。

 

高速スラップ

ベースにはスラップという奏法があります。

簡単に言えば弦を叩いたり引っ張ったりして音を鳴らす奏法のこと。

字面では簡単に感じられるかもしれないが、本当はかなり難しく、当然のように年単位の練習が必要になります。

 

しかし彼はいとも簡単にスラップをかまします。しかも超高速で。

動画冒頭を観てもらえばわかりますが、耳が慣れていないと何が起こっているかすらわからないような速さ。

この技術を習得するには相当の努力が必要だったでしょう。

中には死ぬまで努力しても身につけられないベーシストもいるかもしれません。

 

アホみたいなタッピング

タッピングというのは左手だけでなく右手でも弦を抑えて音を鳴らす奏法。

一般的にはギタリストがやるような特殊奏法です。ベーシストでまともに演奏出来る人は本当に少ないでしょう。

しかしながら、これもまた彼には関係のないこと。

 

彼の演奏には当たり前のようにタッピングが登場します。

大道芸のような見た目やインパクト重視のためのテクニックではなく、曲を表現するためのテクニックとして使用しているところも素晴らしい。

 

1分3秒に出てくるおじさんの顔を観てください。

彼はMarcus Miller(マーカス・ミラー)という超一流ベーシストの1人ですが、彼でさえも困惑の表情を浮かべています。

4分56秒ごろには最早ついていけねえよ、というような苦々しい笑顔。

 

超一流ベーシストでも、Victor Wottenには敵いません。

教育者としても活躍

 

あまりにも演奏がぶっ飛びすぎて、日常でもぶっ飛んでいるのかと思いきや、実は彼は教育者としても活躍しています。

彼の語り口は非常に穏やか、かつ理知的で、演奏からは想像もつかないほどにまともです。

 

上の動画は、「TED」というアメリカでは非常に有名な教育番組での彼の講演の様子を収めたもの。

音楽を志す者だったら一度は観ておくべき内容でしょう。

おわりに

以上がVictor Wootenの紹介です。

一般リスナーには軽視されがちなベーシストですが、彼の演奏を聴けばその評価がひっくり返るでしょう。

それではまた。

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