フランジャーはモジュレーション(MOD)系と呼ばれるエフェクターのひとつで、「ジェットサウンド」と呼ばれる激しい音の揺れを作り出す飛び道具系ペダルとして有名ですよね。
実は激しいジェットサウンド以外にも軽くかければコーラスのような効果も得られるので、さまざまなシーンで使うことができるペダルです。
今回は、そんなフランジャーフェクターの中でも特にオススメなものを、ギター歴15年の筆者が選んでみました!
冒頭でまず今回紹介する機種を列挙しておきますと、以下の通りです。
それぞれのサウンドもすぐ聴けるようになっているので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてくださいね。
それでは早速行っていきましょう!
TC Electronic|Thunderstorm Flanger
TC Electronic Thunderstorm Flangerは低価格なフランジャーを探している人にイチオシなペダルです。
3000~4000円程度で買える安価な部類のペダルではありますが、機能や音質は非常にしっかりしています。
軽くかけてフェイザーやコーラスのようなサウンドから、深めにかけて荒々しいジェットサウンドまでしっかり対応可能です。
搭載されているノブは以下の4種類。
- RATE
- DEPTH
- MANUAL
- FEEDBACK
「MANUAL」は少し珍しいパラメーターなので説明しますと、変調させる周波数を調整することができます。(時計回りに回すと高音域が強調されていきます)
1つ注意点なのですが、TC Electronicのこのシリーズのペダルはスイッチから足を離したときにONになります。
逆にOFFになるのは踏み込んだ瞬間なので、ちょっと違和感があるかもしれません。
とはいえこの価格でこのクオリティならかなりコスパがいいので、ぜひ検討してみてください。
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MXR|M117R Flanger
MXR M117Rは「王道中の王道」と言っても過言ではないフランジャーペダル。
このペダルは世界初のフランジャーとして有名なMXRの名機、「M117」のリイシューモデルです。
肝心なサウンドに関しては、アナログディレイなどに使われているBBD素子が使用されているとのことで、アナログ感のある音が楽しめます。
70年代80年代のロックに使われているフランジャーサウンドそのままなので、そういったサウンドが好きな人はたまらないペダルといえるでしょう。
また、ノブは以下の4種のパラメーターに対応しています。
- MANUAL
- WIDTH
- SPEED
- REGEN(フィードバック量の調整)
パラメーターとしては必要十分といった感じで、M117の売りである激しいジェットサウンドはもちろん、薄くかければコーラスのようなサウンドにも対応できます。
元祖M117とは異なり、M117Rはトゥルーバイパス仕様になっているのも特徴で、さまざまなシーンで使うことができるでしょう。
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MXR|M152 Micro Flanger
シンプルで使いやすいフランジャーを探しているあなたにイチオシなのがMXRの「M152 Micro Flanger」。
こちらは1980年代に発売されたMXRのフェイザー「M117」の伝統を受け継ぎ、更にコンパクトになっているペダルです。
ツマミも「RATE」と「REGIN」の2種類というシンプルな構成で音作りもしやすいと言えるでしょう。
音の傾向はM117のキャラクターを受け継ぎ、こちらのペダルもBBD素子を使っているので、アナログならではの温かみのあるトーンが楽しめます。
それだけでなく、トゥルーバイパス仕様になっていることで以前よりも低ノイズ化を実現。
もちろんMXRの代名詞ともいえる荒々しいジェットサウンドから、薄くかけたコーラスのようなサウンドまで対応することができるので、幅広いニーズに対応することが可能です。
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Electro-Harmonix|MOD 11
Electro-Harmonix MOD 11はフランジャーだけでなく、たくさんのMOD(モジュレーション)系エフェクトを1つのペダルでかけられる多機能なペダルです。
「MOD 11」という名前の通り、以下の11種類のエフェクトが搭載されています。
- TREM(トレモロ)
- HARM(ハーモニックトレモロ)
- VIBR(ビブラート)
- UNI(ユニヴァイブ)
- CHORUS(コーラス)
- ROTARY(ロータリースピーカーシュミレーター)
- FLANGE(フランジャー)
- TZF(スルーゼロフランジャー)
- PHASE(フェイザー)
- PITCH(ピッチシフター)
- FILT(フィルター)
「これこれ」という感じの定番エフェクトから、飛び道具サウンドまでこれ1台で対応可能です。
また、デフォルトでは「DEPTH」「RATE」「VOLUME(COLOR)」の3種類のノブが搭載されていますが、セカンダリーノブという機能を使えばさらに細かい音作りをすることもできます。
搭載されているエフェクトも11種類と豊富ですし、設定できるパラメーターも多いので、音作りにこだわりたい人や色々なサウンドを1台で楽しみたい人にオススメです。
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BOSS|BF-3
「BFシリーズ」はベストセラーとも言える、BOSSの定番フランジャーで、こちら「BF-3」はBFシリーズの現行モデルとなっています。
BF-2から受け継いでいる「STANDARDモード」の他にも、ジェットサウンドに特化した「ULTRAモード」など、多彩な4モードを搭載しており、音作りの幅が広がること間違いなし。
ギターだけでなく、ベースにも使うことができ、最適な効果が得られるようにギターとベースにそれぞれの専用インプットが用意されています。
また、ステレオのアウトプットにも対応しているので、より立体的な音響効果を得ることも可能です。
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TC Electronic|Vortex Flanger
Vortex Flangerは高品質な音楽機材を製造する、プロ御用達のメーカーTC Electronicのフランジャー。
ジミヘンを思い起こさせる60年代のサイケデリックなテープフランジャーサウンドはもちろん、現代のハイファイなトーンまで対応することができるフランジャーです。
ノブは以下の4種類を搭載しています。
- SPEED
- DEPTH
- FEEDBACK
- DELAY TIME
また、本体真ん中上部のトグルスイッチでは以下の3種類のモードを切り替えることも可能です。
- FLANGER(スタンダードなフランジャー)
- TONEPRINT(Tone Printを使うときに選択)
- TAPE(テープフランジャー)
「FLANGER」と「TAPE」2種類のフランジャーサウンドを楽しむことができるので、幅広い音作りができますよね。
さらに「Tone Print」というモードを使えば、パソコンやスマートフォンから音作りをすることができたり、世界中のプロギタリストが作ったセッティングをそのまま自分のエフェクターに移植することも可能になります。
またVortex FlangerをよりコンパクトにしたVortex Mini Flangerもあります。
こちらはVortex Flangerの音質をそのままに、よりコンパクトなボディを実現したモデルです。
オリジナルは4ノブ構成ですが、ミニバージョンは3ノブ構成に変わっており、トグルスイッチもなくなっているので、一見すると音作りの幅が狭くなってしまうと思いますよね。
しかしTonePrint 機能を使えば、スマホやパソコン経由で設定をかなり追い込むことができるので、実はかなり音作りの幅が広いんです。
ペダル本体で操作できることは確かに少なくなってしまうのですが、コンパクトさを優先したい場合はこちらの機種もかなりいいのではないでしょうか。
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TC Electronic|The Dreamscape
「The Dreamscape」は、高品質エフェクターメーカーTC Electronicと、世界的に活躍するバンドDream Theaterのギタリストとして知られるJohn Petrucciが共同で開発したエフェクター。
こちらはフランジャーだけでなく、コーラスとビブラート、合計で3種類のエフェクトを切り替えることができます。
「DEPTH」「SPEED」「FX LEVEL」といった3種類のツマミの他に、ペダル上部についたトグルスイッチを使えば、トーンカラーを「Bright」「Normal」「Dark」に切り替えることも可能です。
もちろん、その他のTC Electronicエフェクターと同様に、「Tone Print」という機能を使用することができ、パソコン/スマートフォンからの音作りや、世界中のギタリストのセッティングの読み込みもできます。
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strymon|MOBIUS
こちら「MOBIUS」は超ハイクオリティなエフェクターを製造していることで知られるメーカーstrymonによる総合モジュレーションエフェクターです。
12台分にもおよぶモジュレーションマシーンが搭載されており、フランジャーだけでなくコーラスやトレモロ、フェーザーといったモジュレーション系エフェクターがこれ一台で済みます。
- CHORUS(コーラス)
- FLANGER(フランジャー)
- ROTARY(ロータリー)
- VIBE(ヴァイヴ)
- PHASER(フェイザー)
- FILTER(フィルター)
- FORMANT(フォルマント)
- VINTAGE TREMOLO(ビンテージ・トレモロ)
- PATTERN TOREMOLO(パターン・トレモロ)
- AUTOSWELL(オートスウェル):音量を自動で変化させバイオリン奏法などができます
- DESTROYER(デストロイヤー):音質を激しく劣化させるビットクラッシャー的な効果があります。
- QUADRATURE(クアドアラチャ-):Quadrature LFOを搭載した周波数シフターの発展型
「QUADRATURE(クアドアラチャ-)」は言葉で説明してもわかりにくいので、以下の動画をご覧ください。
もちろんサウンドのクオリティもかなり高く、ヴィンテージ好きのギタリストから、現代的なハイファイサウンドを求めるギタリストまで満足できる出来と言えるでしょう。
少し値段は張りますが、これ一台でモジュレーション系を網羅できると考えたら、実はコスパが高いエフェクターです。
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おわりに
以上がおすすめフランジャーの紹介でした!
自分にぴったりなものを見つけて、音作りの幅を広げてみてくださいね。
また、筆者は音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、よかったらチャンネル登録お願いします!
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