ほとんど見た目が同じなのに値段が倍以上違うギターがありますよね。
ギターを触ったことがない人や、ギターを始めたばかりの初心者の人などは何が違うのか分からない人もいるのではないでしょうか?
またそういうのを見て、自分が実際にギターを買うとなったときにどれくらいの価格がいいのか悩んでしまう人もいるでしょう。
そこで、このページでは高いギターと安いギターの違いと、初心者にオススメの価格帯をそれぞれ詳しく解説してみました!
それでは早速行ってみましょう。
値段によって何が変わるのか
まずはギターの値段による違いから解説していきます。
「高いギター=音がいい」とは限らない
まずはギターを選ぶ上で重要な音の違いについて。
よく「高いギターは音が良い」って言われていますが、これって本当でしょうか?
僕が思うに絶対にそうとは言い切れません。
高いギターには造りがしっかりしているものが多いので、音が響きやすかったり、倍音が豊かだったりするものも多いのは確か。
ですが、それが音の良し悪しに直結するわけではありません。
そもそも「良い音」の定義って人によって違っていて、60年代の音が大好き!という人もいれば、今活躍しているあのメタルバンドのギタリストの音が好き!という人もいますよね。
メタル系のギタリストにとって60年代的なギターの音は「古臭い」と感じますし、ジミヘンが好きな人からしたらメタル系のギターサウンドは「のっぺりしすぎ」と感じることもあるでしょう。
たとえ100万円のビンテージストラトが手に入ったとしてもメタル系ギタリストは好んで使わないかもしれません。
この例は極端ですが、目隠しで弾いたら50万円のあのストラトより15万円のこのストラトの方が音が好きだったということは普通に起こるわけです。
要するに音の良し悪しのほとんどは好みの問題ということ。
プロでも安いギターを使っている人がいるのはそういうことが理由です。
木材の違い
ギター本体はほとんどが木でてきていて、高いギターになればなるほど使われる木材のランクが上がっていきます。
木材の種類が変わるのはもちろん、同じ種類の木材でも質が高いものは値段も高くなるんです。例えば密度の詰まった木材の方が音を響かせる能力が高いため、同じ種類の木材の中でも価格が高くなります。
同じ神戸牛でも、味やサシの入り具合などでランクが分けられ、値段が変わるのを想像してもらえればなんとなく分かるんじゃないでしょうか。
また、音質には関係ない部分で、珍しい木目が出ている木材が使われるギターは価格が高くなります。
たとえばキルテッドメイプルやフレームメイプルとよばれるような珍しい木材は見た目が人気なので、薄くカットしてボディの表面にトップ材として貼り付けられることが多いです。
最近は安いギターにもこういった木目の派手なトップ材を貼り付けたものが多くなってきましたが、安いギターだと1mm以下の厚さに切った木材を貼っていたり、プリントだったりもします。
塗装やパーツの違い
高いギターはパーツも高いものを使っています。
例えばエレキギターでは音を拾うピックアップや、弦を通すブリッジなど、さまざまなパーツに分かれていますが、それらひとつひとつが精度の良いものを使っていることが多いです。
さらにいえば、これらを組み込む段階でも高いギターはしっかりパーツを取り付けているので、ノイズなどの不具合が出にくくなっています。
また、ギターの塗装も値段を変える要因のひとつ。
高いギターは手作業で塗装されていたりして、当然塗装の工賃も上乗せされていきます。
弾きやすさ
高いギターは不思議なぐらい弾きやすいんです。音の好みは人それぞれですが弾きやすいギターって大体同じなので、高いギターを使う大きな理由になります。
安いギターは工場ラインで作られた量産品が多いですが、高いギターになるほど一本一本を職人が手で作るハンドメイド品が増え、ハンドメイドギターの中には、50万円以上になることも。
熟練の職人たちの人件費が値段を上げているわけですね。
もちろん、これは値段を上げるための無駄な手間などではなく、ギターは木という天然物から作られるので、木材にあった調整をすることでより弾きやすいギターになっていきます。
ハンドメイドギターは、握りやすいようにネックの形を調節して、きっちりとチューニングが合うようにフレットを打ち……といったようなギターの価値をワンランク上げるような手間が掛けられていますが、安いギターは工場で大量生産。
このように、じっくりと職人たちが納得いくまで作業してから出荷されたギターは、安いギターよりもとても弾きやすくなるのはイメージできるのではないでしょうか。
もちろん安いギターの中にも弾きやすいものはたくさんあるのですが、正直言って弾きにくいものも多く、安いギターで弾けなかったフレーズが高いギターなら弾けたということもあったりします。
ビンテージ
たまにボロボロの中古ギターなのに100万円以上するものってありますよね!
ああいうのがビンテージギターというやつです。要するにプレミア品。
古いギターは数が少ないのでそれだけで高くなるんですが「あの伝説のギタリストが当時使っていたのと同じモデル!」とかなってくると100万を超えるものも出てきます。
ですが、これらのビンテージギターの多くは当時の量産品であったというのも事実。つまりそこら辺の楽器屋さんで売っている普通のギターだったんです。
「アメリカの鉱夫が履いていたビンテージジーンズ」が高いのと同じですね。
逆に新品で100万円を超えるギターってなかなかありません。
もしかしたらあなたの買った安いギターも50年後100年後には数百万円になっているかもしれませんね。笑
初心者におすすめの価格帯
ギターの値段による違いがわかったところで、初心者にオススメの価格帯を紹介します!
具体的には
- 5万円までの最安ライン
- 5万円~10万円安定型エントリーライン
の2つがおすすめ。
詳しく見ていきましょう!
5万円までの最安ライン
とりあえずギターってものを弾いてみたい!という人にオススメなのが5万円以下の価格帯。
昔のこの価格帯は「一応ギターの形をしている何か」みたいなものも多かったのですが(笑)、最近では結構マシになってきて、それなりに良いものも出てきました。
長く続けるかわからないけどとりあえずギターやってみたいって感じならこのくらいでも十分。
しかもこの価格帯ならアンプやチューナーなどが一緒になった初心者セットもあるので、始めやすいです。
ただ1万円のギターと5万円のギターってかなり差があるので、この価格帯の中ならできるだけ予算を多く用意したほうが良いことは確かです。
あまりに安いとかなり弾きにくいものも混じっていて「初心者なのに弾きにくいギターを使う」という苦行に陥ってしまいます。笑
初心者なら音の違いもほとんど分からないでしょうから、見た目で選んでしまってOK。
好きなアーティストが使っているのと同じ形のギターを買うとモチベーションも上がりますよ。
5万円~10万円安定型エントリーライン
この価格帯なら初心者でも安心してギターライフをエンジョイできるはず!
そこまで粗悪なものがほとんどなく、ギターとしての性能はクリアしているものがとても多い価格帯です。
プロのギタリストの中には、壊す可能性があるライブなどでこの価格帯のギターをつかっている人も多かったりします。
この辺のラインナップなら長く使い続けることも可能なので、ギターを趣味として長く続けていきたい人にもオススメです。
しかも途中で音楽の好みが変わったり、ギターの音の違いが分かって他のギターに乗り換えたくなったときにも、ダメージが少なく済みます。
逆に最初から10万円以上のギターを買ってしまうと、後から「やっぱり違うギターの方が良かった」となったとき金銭的ダメージが大きいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ギターの値段によって色々なことが変わってきますが、最終的には自分が心から好きといえるギターを使うことが大切です。
皆さんが楽しいギターライフを送れることを祈っています。
それではまた!