ピアノサウンドはクラシックやポップス、ジャズなど、さまざまな音楽ジャンルで使われていますよね。
DTMをやる上でも、品質のいいピアノ音源を使うことで楽曲のクオリティをアップすることができるようになります。
プロでもピアノ音源にこだわりを持っている人が多く、その重要性は計り知れません。
とはいえ、最近ではピアノ音源の数も増えてきて、どれがいいのかわらなくて困っている人も多いんじゃないでしょうか。
そこで今回は、ピアノ音源の中でも特にオススメのものを作曲家の筆者が選んで紹介したいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
Synthogy |Ivory II シリーズ
- 容量:約80GB
- 推奨メモリ:4GB以上
- エンジン:Ivory 2.5ピアノ・エンジン
- おすすめジャンル:クラシック・ポップス
ピアニストも唸らせる最高峰のピアノ音源として名高い「Ivory Ⅱ」シリーズ。
何種類かの音源を発売していて、
- Grand Pianos
- Italian Piano
- American Concert D
- Studio Grands
- Upright Pianos
などがあります。
筆者も一番有名な「Grand Pianos」を所有していますが、かなりリアルかつゴージャスな音がして非常に満足してます。下手に自分で生音を録音するよりよっぽどいい音です。
サンプリング容量も70GB以上と、その凄まじさが分かるでしょう。
クラシックピアノの打ち込みにはぜひ使いたい音源です。
エフェクトも搭載されているので、実機では出ないような音も出せます。
■ソフトウェア・グランドピアノ音源
・Kurzweil在籍時代からピアノ音源を追求してきた、ジョー・イエラルディとジョージ・テイラー。彼らが初代Ivory発売時から約5年の歳月を費やして世に問う、Ivory II。ストリング・レゾナンス共鳴、最大18段階のヴェロシティ・レイヤーのリファインされたサンプル、 ハーフ・ペダルへの対応。これが、「最高のピアノ音源」の新しい指標です。
世界最高クラスのグランドピアノ3台を収録
・Ivory Grand Pianos IIには、以下の3台のグランドピアノが収録されています。
Bosendorfer 290 Imperial Grand
German Steinway D 9 Concert Grand
Yamaha C7 Grand77GBものサンプルを使った、贅沢なピアノ音源
・Ivory Grand Pianos IIは、合計77GB以上のサンプルを使用した、バーチャル・グランド・ピアノ音源です。・88キー各鍵盤を、最大10段階のダイナミックレベルで収録(Bosendorfer Imperialは、1オクターブの拡張低域部も収録)。また、各サンプルは一切ループ無しで、無音に至るまで自然な減衰を32-bitで収録しており、ステレオ位相も完璧な仕上がりになっています。
・ハードディスク容量に制限のある方は、Steinway D 9 Concert Grand、Bosendorfer 290 Imperial Grand、Yamaha C7 Grandの中からモデルを選んでインストールすることもできます。
出典:サウンドハウス
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XLN Audio|Addictive Keys
- 容量:700MB~
- 推奨メモリ:4GB以上
- おすすめジャンル:ポップス
Addictive Keysは手が出しやすい価格でありながら、非常にクリアなサウンドが特徴のピアノ音源。
音源は単体で好きなものを購入し、後から追加もできる形式なので、必要なものだけを買うことができます。
軽快な音が特徴で、ポップスやロックなどの爽やかなピアノが求められるジャンルにおすすめです。
音にしっかりと芯があるので非常に抜けが良いのも素晴らしいですよ。
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ToonTrack |EZ KEYS 2
- 容量:5GB
- 推奨メモリ:4GB以上
- おすすめジャンル:ポップス
EZ KEYS 2は2022年にリリースされた非常に高クオリティな音が出るピアノ音源。
Addictive Keysと同じく、軽快なサウンドでポップスやロックなどによく合います。
名前の通り、とにかく「イージー」にピアノの打ち込みができるように開発されているため、ピアノ初心者の人にオススメです。
MIDIフレーズがたくさん収録されていたり、コード構築機能も搭載されているので、ピアノが弾けない人でも簡単にピアノを打ち込むことができます。
しかもそれだけでなく、自分で作ったMIDIパターンをセーブすることも可能です。
MIDIパターンをコピペしていくだけで、アレンジを終了させることも可能なので、時短ソフトとしても使えるのもオススメポイント。
フルリサイズ可能でスケーラブルなインターフェイス。
出典:サウンドハウス
Bandmate: 自分のオーディオやMIDIをもとに、コードやグルーヴを自動で生成。
Grid Editor: ヒューマナイゼーション、スケール・マッチング、タイミング機能などを搭載。
Tap2Find:入力したリズムや音符をもとに、グルーヴを得られる機能を搭載。
様々なマイクやアンビエンスを使ってレコーディングされた、まったく新しいグランドピアノ。
幅広いスタイルやサウンドに対応する、ミックス用プリセット。
幅広い演奏スタイルや音楽ジャンルをカバーする、MIDIライブラリ。
新たなサウンドライブラリーを収録
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East West |Quantum Leap Pianos
- 容量:263GB
- 推奨メモリ:8GB以上
- おすすめジャンル:クラシック
Quantum Leap Pianosはオーケストラ音源で非常に有名なEast Westが販売しているピアノ音源。
こちらはIvoryと同じくクラシック系などに向いています。
「スタインウェイ」「ベーゼンドルファー」「ベヒシュタイン」という世界3代ピアノとヤマハピアノが収録されています。
収録サンプルが合計263GBとかなりの大容量で素晴らしくリアルな音で、ピアニストでも満足できるんじゃないでしょうか。
容量が小さく価格も控えめになったバージョンも発売されているので、パソコンのスペックが低めの人はそちらをチェックしてみてください。
■主な特長
・55GB容量の詳細に収録されたピアノ音源
出典:サウンドハウス
・ノートごとさらにはそのアーティキュレーションごとに最大18レイヤーのマルチサンプリング
・180BPMの反復奏にも耐えうる、本物のサウンド
・64 ビットシステムにネイティブ対応(Windows VISTA 64bit)
・優れたアーティキュレーションコントロール
・3ポジションのマイクコントロール
・PLAYエンジンによる最適化された音質
・他のPLAYエンジンのソフトウェア音源と同時読込みと使用可能
・スタンドアローンおよび業界標準のプラグイン 形式:VST/RTAS/AUに対応
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Vienna Instruments |VIENNA IMPERIAL
- 容量:50GB
- 推奨メモリ:8GB以上
- おすすめジャンル:クラシック
VIENNA IMPERIALはオーケストラ音源で有名なVienna Instrumentsが出しているピアノ音源です。
ベーゼンドルファーの「Imperial(=皇帝)」という最高級フルコンサートピアノの音を丁寧にサンプリングしています。
しかも、普通のピアノは88鍵ですが、このImperialは、更に下に増えて97鍵まで収録されています。
最低音域以下の音が出るというわけです。
音はベーゼンドルファーらしく華やかでキラキラしていて、ピアノソロやバラードなどにぴったりでしょう。
・『GALAXY II GRAND PIANO / KP4』は、コンサート・グランドピアノの定番であるSteinway D、 Bosendorfer Imperial、1929 German Baby Grand(Bluethner 150)と、銘機中の銘器 3台のサウンドを収録したピアノ音源です。
・収録サウンドは、複数のベロシティ(最大 13レイヤー)、リリース・サンプル、ハンマー / ペダル / ダンパー / ストリングノイズ・サウンドを含む、 6,000 種類以上の24Bit サンプルより構成。サスティン / ソステヌート / ウナコルダペダルへの対応や、ダイナミック・レンジ、サウンドカラー、 ファイン・チューニング、ステレオ幅、コンボリューションリバーブ、ベロシティ・カーブの調整、低音キーの強度設定、グランドピアノの” フタの開き具合の調整” といったサウンド・コントロールはもちろん、従来のピアノを越えるサウンドデザインが可能なワープエンジンを搭載し、銘器のサウンドを” 歪ませたり”、” パッドサウンドをミックス” することも可能です。
ソフトウェア概要
・Native Instruments KONTAKT 4 PLAYER採用
・Windows 7 、MacOS X 10.6に対応
・メモリーサーバー機能により、4GB 以上のメモリを使用可能
・マルチ・プロセッサー/マルチ・コアに対応(最大16 コア)
・KONTAKTスクリプト・プロセッサにより、直感的な操作が可能な独自のGUIやエフェクトを搭載
・32bit プロセッシングによるハイクォリティなサウンド出力
・改良されたDFD(Direct From Disk)機能によるハードディスク・ストリーミング再生。サンプルをRAMメモリに読み込まずハードディスクから直接再生する事で、コンピュータに搭載されたメモリ容量以上の大容量サウンドを扱う事が可能
・柔軟なアウトプット・ルーティング(各アウトプット・チャンネルのフェーダーには4つのインサート・エフェクトと4X4のAUXエフェクトを適用可能)
・マイクロ・チューニング/マスター・テンポ設定
・パフォーマンス・ビュー/ミニマイズド・ビュー切替
・最大64パート・マルチティンバー/同時発音数無制限■収録サウンド
Galaxy Steinway 5.1
・世界で最も有名なコンサート・グランドピアノ「Steinway D 270」を、ベルギーのギャラクシースタジオにて録音Vienna Grand Imperial
・「Boesendorfer Imperial 290」グランドピアノをサンプリング。1929 German Baby Grand
出典:サウンドハウス
・1929年製「Bluethner 150」をサンプリング。
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SpectraSonics |Keyscape
- 容量:80GB
- 推奨メモリ:8GB以上
- おすすめジャンル:ポップス
SpectraSonics 「Keyscape」はアコースティックピアノだけでなく、エレピやヴィンテージシンセ、トイピアノといったありとあらゆるピアノが収録されている音源。
合計で約630種類の鍵盤楽器が収録されています。音も素晴らしくクリア。
ピアノはこれだけで大丈夫と言えるほどの量です。
どちらかというと音抜けがよく、ポップスやロックなどに合うサウンドが得意ですが、たくさんの音源が入っているので、バラードやピアノソロにももちろん活躍します。
■ソフトウェア・キーボード音源
Keyscapeは、世界で最も巨大なコレクター・キーボードを集めた、類まれなヴァーチャル・インストゥルメントです。十年をかけて制作されたライブラリには、細心の注意を払ってレストアされたレアな鍵盤楽器のサンプルも多数含まれ、膨大な数のサンプルライブラリーを手がけてきたSpectrasonicsのサウンド開発チームによって、微細な段階までマルチサンプル収録されています。
その開発プロセスは、必要であれば地球の果てまで訪れ、驚くほどレアな楽器群を集めるところから始まり、経験豊富な専門の職人によって修復作業が行われました。幾つかの鍵盤楽器は何度も最初から調整をやり直し、完全に『あるべき』状態になるまで数年を要することもありました。
それぞれの楽器に対し、ディテールへの極限までの集中と細やかな修復と調整が、オーセンティックな質感と、インスピレーションにあふれる演奏性を同時に備える、全く新しい次元のサウンドに結実しました。収録インストゥルメントのプリセットはほんの始まりでしかありません。搭載されたSTEAM Engineにより、これらの素晴らしいサウンドをさらに様々な形へと変化させることが可能です!
■主な特徴
・77GBの巨大なライブラリーをUSBドライブに収録。500のサウンド、36のインストゥルメント・モデルおよびハイブリッド”Duo”パッチ
出典:サウンドハウス
・細かなサウンドまで32ベロシティ・スイッチ、ラウンドロビンでマルチサンプル収録
・元の楽器が持つペダルノイズ、機械的ノイズ、リリースノイズなどの振る舞いもモデリングを組み合わせて再現
・回路からモデリングされたオーセンティックなアンプ、エフェクトを組み込んだパッチも収録
・ストレージサイズを半分にした”Lite”バージョンのインストールを選択可能
・Omnisphere 2に読み込んで統合可能なライブラリー
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MODARTT |Pianoteq
- 容量:40MB
- 推奨メモリ:1GB以上
- おすすめジャンル:クラシック・ポップス
MODARTT 「Pianoteq」は非常に珍しい、物理モデリングのピアノ音源。
サンプリング音源とは違い、総容量はたった40MBと非常に小さく、低スペックPCでも打ち込みやすいんじゃないでしょうか。
音もピアノならではの繊細な響きを再現しています。
目指したのは、ピアノの存在感。Pianoteqは、マリア・ジョアン・ピリス、アリシア・デ・ラ・ローチャなど、著名なピアニストの調律師だったフィリップ・ギヨームが開発した、フィジカル・モデリング・ピアノ音源です。レガート演奏時の音のつながり。スタッカート演奏時に感じられるハンマーとボディの存在。押さえる鍵盤が増えるほど複雑に絡みあう共鳴。アーティキュレーション、響きにこだわる練習、作曲、演奏時には、フィジカル・モデリングの表現力が必要です。Pianoteq 6は、エンジンと物理モデルに数多くの改良を施し、アコースティックピアノ、電気ピアノ、歴史的な名器、クロマチックパーカッションなど、全ての楽器のリアリズムと音響的な存在感を向上させました。Pianoteqでの演奏に、これまで以上の楽しさをもたらします。
■主な特徴
・物理モデリング・ピアノ
出典:サウンドハウス
・リアルタイムにサウンドを生成
・フルダイナミクス – ベロシティのスイッチングなし
・抜群の演奏感で豊かな表現を実現
・実際のピアノと同様の動作原理をモデリングしたサウンド
・ユニークなチューニング、ボイシング、デザインの調整
・マイクのポジショニング、最大5本のバーチャル・マイクの使用が可能
・最大5チャンネルのマルチチャンネルに対応
・ピアノ・ファクトリー – 自分だけのピアノを簡単に作成可能
・多数のエフェクト + コンボリューション・リバーブ
・高度なプリセットとパラメータの管理機能
・制限の無い視点設定が可能
・64ビット版の使用が可能
・ネイティブLinux(x86)版の使用が可能
・ラップトップPCでも快適に動作
・高速読み込み – サイズは50 MB未満
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Native Instruments |ALICIA’S KEYS
- 容量:17GB
- 推奨メモリ:4GB以上
- おすすめジャンル:ポップス
ALICIA’S KEYSはNative InstrumentsのKompleteに付属しているピアノ音源。
オシャレなGUIや、独特の美しい音が特徴です。
低音がスッキリとしてポップスやロックによく合います。
Komplete付属ということで、持っている人はぜひ使ってほしいピアノ音源です。
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VI LABS|Ravenscroft 275
- 容量:6GB
- 推奨メモリ:4GB以上
- おすすめジャンル:クラシック・ジャズ
VI LABS 「Ravenscroft 275」は、ジャズピアニストがよく使っているレーベンスクロフト社のフルコンサートピアノをサンプリングした音源。
非常に深みがある音で、ローからミッドにかけてが非常に豊かです。
アタックの粒立ちが良く、さらに全体のまとまりも良いという非常に使い勝手が良い音です。
ジャズやクラシックにおすすめです。
価格をチェック
まとめ
以上がおすすめピアノ音源の紹介になります。
同じ価格帯の音源でも、ソフトによって音が全然違うのが面白いですよね。
音源によってジャズやポップス、クラシックのなど合うものが違うので、自分にぴったりなものを選んでみましょう。
「これだ!」と思えるピアノ音源が見つかったら幸いです。
また、筆者は音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、ぜひチャンネル登録お願いします!
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