曲先で作詞をするときの手順。気をつけたいこと5選

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作詞初心者だと、歌詞を付ける曲がなかなか見つからず、曲なしで作詞だけしてしまう人も多いんじゃないでしょうか。

こういった先に作詞をして後に曲を付ける方法を「詞先(しせん)」と言いますが、今の音楽業界では曲を先に作って歌詞を後に付ける「曲先(きょくせん)」の方が主流です。

普段は詞先で歌詞だけを作っている人が、初めて曲先で作詞をするとかなり苦戦してしまいますよね。

今回はそんな人に参考にして欲しい、曲先で作詞をするときの手順や、気をつけたいことを紹介したいと思います。

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デモをよく聴いてアイデアを出す

作詞をするときに一番重要なのが、実際に作詞に取り掛かる前の段階なんです。

この段階で、できるだけ具体的にアイデアを出すことで、実際に作業をするときかなり楽になります。

一度作詞の作業を開始すると、途中で「やっぱこれはダメだな」と方向転換するのはかなり難しいので、しっかりと曲を聴き込んで自分の中で世界観を作り上げましょう。

また、シンガーと曲をどうマッチさせるのかという観点でアイデアを出すのも重要です。

歌ってみる

曲をよく聴いた後は、メロディを実際に歌ってみるのがオススメです。

歌うことで、ブレスの位置が自然とわかってくるので、歌詞の切れ目もわかりやすくなります。

歌う時には適当な言葉を使いながら歌うと、気持ちがいい子音や母音がわかるので、後の言葉選びの作業の助けになります。

メロディは何となくではなく、完璧に覚えて歌えるようにしないと歌詞が作れないので、ぜひ一音一音確かめるように歌っていてくださいね。

もちろん、譜面がかける人はメロディだけでも楽譜に起こすと作詞作業も楽になりますよ。

重要なところから書く

作詞を開始するときに、わざわざ曲の頭から順番に埋めていく必要はありません。

むしろ、実際に作詞の作業に移るときには、重要な箇所の歌詞から書いていくようにしてみてください。

作曲家が「これぞ!」という重要な箇所が音楽にはあるので、そこの歌詞から考えていくと、ゴールから逆算した作詞ができるようになります。

大切な箇所というのは曲によって違いますが、よくあるのが

  • サビの頭
  • サビの最後のワンフレーズ
  • 何度も繰り返すフレーズ
  • Bメロの最後

などです。

どこが重要なのか分からないときには、作曲した人に直接質問してみるのもいいと思います。

セクションごとに言いたいことをざっくりと決め、字脚を揃えていく

重要なところを埋めた後は、そこに自然に導けるように、曲セクションごとにストーリーをざっくりと決めていきましょう。

例えば、サビの最後が「だいすき」という言葉にしようと、あらかじめ決めていたとすると、Aメロでは男女の出会い、Bメロでは揺れ動く心情など、描きたい情景や言いたいことを大体決めていきます。

いわば設計図を最初に作ってから、それに当てはまる言葉のピースを選んでくるようにした方が、作業が楽に進むはずです。

ストーリーを表現する言葉が見つかったら、メロディに文字数が合わない言葉を他の言葉に変えてきます。

この作業を「字脚を揃える」というんですが、曲先で作詞をしていくときにいちばん重要な作業と言っても過言ではありません。

字脚が揃えられないときには類語辞典を使って言い換えたり、そもそも無駄な言葉を使いすぎていないかチェックしましょう。

よくあるのが「私」や「あなた」などの人称代名詞の使いすぎです。

登場人物が少ない場合は人称代名詞を省略しても意味が通じることも多いので、省略できないかチェックしてみてくださいね。

言葉遣いがシンガーや曲のイメージに合うかチェック

メロディすべてに言葉を当てはめることができたら、最後に言葉遣いがシンガーや曲のイメージに合うか、最終チェックをしていきます。

これは極端な例ですが、もし可愛らしい女性がシンガーなのに、一人称が「オイラ」だったら違和感がありますよね?

さすがにそこまでのことがあればすぐに気付くと思いますが、このようにシンガーや曲のイメージに合わない言葉がないかチェックしてくと歌詞が洗練されていきます。

よくあるのが「ら抜き言葉」(食べれない→食べ「ら」れない、など)といった、日常的な言葉づかい。

かっちりしたイメージの曲で「ら抜き言葉」があるとゲンナリしてしまうリスナーもいるので気をつけましょう。

また、文字面や曲のストーリーだけを意識してしまい、音にすると歌いにくかったり、伝わりにくいものもよくあります。

自分なりのチェックリストを作って、それをクリアしている歌詞かどうかを最終チェックしましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

初めて曲先で作詞をするときには、苦戦することも多いかもしれません。

そんなときにはこのページで紹介したことを実践してみてくださいね。

また、書籍などを使って作詞の勉強をするのもかなりオススメです。

筆者は「思い通りに作詞ができる本」というのを使って作詞の勉強をしましたが、かなり参考になりました。

AメロBメロサビの書き分けや、アイデアをメロディに当てはめる方法など、プロならではのコツも紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

それではまた!

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