作曲と編曲の違いとは?どっちが難しい?実は分けているのは日本だけ!?

  • 最終更新日:2019.08.14
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作曲と編曲の違いとは?どっちが難しい?実は分けているのは日本だけ!?

CDの歌詞カードなどには歌詞以外にも、楽曲の制作に関わった人の名前も載っていますよね。

そこには作曲者や作詞者の横に「編曲」という名目で記載されている人がいたりします。

音楽にそこまで詳しくない人は「作曲はなんとなくイメージできるけど編曲って何?」と思うことでしょう。

今回はそんな作曲と編曲の違いを解説していきましょう。

 

わかりやすい作曲と編曲の違い

皆さんが聴くJ-POPなど、ポップスの世界における作曲と編曲の違いは結論から言うと、

  • 作曲=メロディを作る
  • 編曲=メロディ以外を作る

です!!

 

つまりバンドでいうなら

  • 作曲=ボーカルが歌うところを作る
  • 編曲=ギターやベース、キーボード、ドラムといったボーカル以外が演奏するところを作る

ということになります。

 

ということは、もしあなたが「この曲のイントロ最高~!作曲家の人さすが」と思っていたとしても、そのイントロは編曲者が作っているんです。

作曲というと音楽をまるまる作るイメージがあるのでちょっと意外に思う人も多いんじゃないでしょうか。

 


作曲と編曲、どちらが難しい?

作曲はメロディだけ作れればいい、と聞くと「え、じゃあ作曲って誰でもできるんじゃない?」と思ってしまいますよね。

まあ、確かに誰でも作曲はできます。

誤解を恐れずにいうなら、思いついたメロディを「ふふふーん」と鼻歌で歌えばそれはもう立派な作曲と言えます。

そのメロディを使って編曲の専門家が伴奏をつければ音楽の出来上がり。

実際に、アイドルやYouTuberなど音楽の専門的な知識があまり無い人が作曲しても、立派な音楽となっているのはこういうカラクリなんです。

 

一方、編曲はメロディに対していろいろなアプローチをして一曲を完成させます。

もちろん色々な音楽ジャンルに対する知識や、楽器の奏法など専門的な知識が編曲家には必要不可欠です。

 

それなら作曲よりも編曲の方が難しいか?と言われると必ずしもそうとは言えません。

素人レベルなら編曲の方が圧倒的に難しいのは事実ですが、プロの世界になると作曲でも「耳に残りやすく、みんなが覚えられるメロディ」を作ることが求められます。

突き詰めていけば作曲も編曲も、高いレベルに達するにはかなりの経験と知識、そしてセンスが必要になってくると言えるでしょう。

 

それに今は、ある程度編曲ができないと作曲家になれない時代になってきました。

昔なら作曲家はメロディと簡単な伴奏だけのデモでもOKで「良いメロディを作ること」だけが求められていたのですが、最近はそうもいきません。

高価な専門機材を使って編曲をしていた時代は終わり、今は音楽ソフトウェアの低価格化が進んだことで、誰でもハイクオリティなソフトを使ってデモを作れる時代です。

ハイクオリティな編曲済みのデモがたくさん提出されるなかで、昔のような簡単なデモでは楽曲が採用されることは難しく、作曲家もある程度の編曲力が求められるようになりました。

 

編曲家は冷遇されている!?

専門知識はもちろん、センスも必要な編曲家ですが、作曲家に比べて冷遇されていると言われています。

具体的に言えば

  • 印税収入がない
  • 目立たなすぎる

この2点が問題とされることが多いです。

 

印税収入がない

編曲には、作詞者や作曲者が貰える「印税収入」というものがありません。

ほとんどの場合、編曲は「1曲〇〇万円」という買い取り形式。

作った曲がいくら大ヒットしたり、映画やテレビドラマの主題歌になっても追加収入は一切ありません。

 

なぜかというと編曲というのは日本の著作権法では二次創作扱いだからです。

今の法律では作曲がオリジナルの一次創作、編曲はそれに手を加えたものという解釈になっています。

 

とはいえ最近はCDがほとんど売れない時代なので作曲家や作詞家が受け取る印税収入よりも、編曲家が受け取る金額の方が多いということもよく起こります。

なんだか複雑な気持ちになりますね……

 

目立たなすぎる

編曲家は本当に目立ちません。

このページを見ているあなたも「編曲って何?」と思って見に来てくれたのだと思うのですが、そのくらいの知名度です。

カラオケには作詞者・作曲者の名前が出てきますが、編曲者の名前は出てきませんよね。

作詞家・作曲家と同じように音楽を作る重要な役割を担っているにもかかわらず不当な扱いを受けていると言われています。

 

作曲と編曲を分けているのは日本だけ?

ここまで作曲と編曲の違いを説明してきましたが、その説明が当てはまるのはほとんど日本だけ。

日本では編曲家のことを「アレンジャー」ともいいますが、海外では「Arranger」という職業はあまり一般的ではありません。

 

日本でいう作曲・編曲に近い概念として、海外では「ソングライター」「プロデューサー」という分け方があります。

ですが、仕事内容や実態としては日本とかなり異なっているんです。

 

ソングライターというのは音楽のアイデア出しをする人。

日本でいう作曲家に近い存在ですが、ちょっと違います。

というのも、海外のソングライターはメロディだけでなく歌詞も作りますし、コード進行やリズムパターンなどを作る人もいます。

ちなみに海外では共同で音楽制作をする「コライト」と呼ばれる形態が一般的で、複数のソングライターが集まってアイデアを出しながら曲を作っていくパターンが多いです。

 

それに対してプロデューサーは音楽制作のリーダー

日本では音楽プロデューサーというと、資金繰りをしたりスタッフに指示をしたりする偉い人というイメージがありますよね。

確かに、海外でも昔はプロデューサーというとそんな感じだったらしいのですが、今の海外音楽プロデューサーは制作に関する、ありとあらゆる役割を担っています

海外では一つの曲を音源として完成させることをプロダクションといい、プロデューサーはそのリーダー的な役割です。

例えばソングライターが作ったメロディに伴奏を付けたり、ギターを演奏したりドラムの打ち込みをしたりと、あらゆることをして曲として完成させるのがプロデューサー。

もちろんメロディに足りない部分があれば自分で作るので、作曲・編曲どちらもこなす凄い人です。

ソングライターとプロデューサーを兼ねる人もたくさんいます。

 

つまり日本では「メロディを作る人とそれ以外を作る人」というカテゴリで作曲と編曲を分けていますが、海外では「最終的に出来上がるサウンドに対する責任の重さ」でソングライターとプロデューサーを分けているということ。

 

そして重要なのが、海外ではソングライターとプロデューサーがどちらも印税を貰えるんです

海外ではメロディを作ろうが伴奏を作ろうが、どちらも立派な作曲の一部として認めていて、印税収入を認めています。

日本も早くこのシステムが取り入れられるといいですよね。

 


おわりに

いかがでしたでしょうか。

作曲と編曲の違いについて説明してきましたが、どちらも重要な役割を担っていることがわかりました。

これからは音楽を聴くときに誰が編曲をしているのかを聴いてみてくださいね。

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