【作曲講座】「日常系BGM」の作り方

どうも、作曲家のサッキー(@Sakky_tokyo)です。

今回のテーマは「日常系BGM」の作り方!

YouTubeなどに動画投稿をする人が増えたので、BGMの需要は高まりつつあります。

今回は「他の人と被らないオリジナルのBGMを作りたい!」という人にもぜひ読んでもらえたらな、と思います。

 

とはいえ、文章だけだと伝えきれないこともあるので、今回も私が作った音源を使って解説していきます。

とりあえず最初に完成系を聴いてもらった方がイメージがしやすいと思いますのでどうぞ。

 

ではいってみましょう!

 

ジャンプできる目次

考えた条件

今回は日常系BGMということで以下のような条件を考えてみました。

  • アコースティック楽器中心
  • 「A・A’ ・B」構成
  • 単純なコード進行
  • BPMは80~130くらいのミドルテンポ

 

「A・A’ ・B」構成というのはAパートとそれに似たA’パート、その後に雰囲気を変えたBパートが来る楽曲構成のことです。

この構成だとループしやすいので、BGMには非常におすすめです。

 

また、日常系BGMではなるべく単純なコード進行にした方が朗らかな雰囲気が出せると思います。

テンポも早すぎず、遅すぎずというところで作っていきましょう。

 

Aパート

では早速、楽曲の基盤となるAパートから作っていきましょう。

 

メロディを考える

まず最初にメインのメロディを考えていきます。

なんでもいいですが、BGMということを考えると、あまり目立ち過ぎず、かつループができるメロディがいいんじゃないでしょうか。

 

僕はこんなものを作ってみました。

 

音色もピアノなどのアコースティック楽器が日常系BGMには合うと思います。

 

今回使ったのは音色はシンセアコーディオンですね。

FM8というシンセに入っていたプリセットをちょっと編集して使っています。

 

今後は作ったループメロディを基盤に発展させていくことにしましょう。

 

ベースを入れる

さて、メロディができたらベースを入れていきます。

日常系BGMということを考えるとベースはあまり目立ちすぎない方がいいかもしれません。

 

ということで作ったのがこちら。

 

ルート弾きが中心の動きが単純なベースラインなので、邪魔になりません。

 

音色はなんでもいいと思います。

今回はMassiveというシンセで作っています。

波形はサインとスクエアの間くらい。スクエア成分を多めにして若干ハリのあるベースにしています。

日常系BGMは音数が少ないので、ベースが埋もれすぎるとバランスが悪くなってしまいます。

 

パーカッション

次にパーカションを入れていきます。

一つ言っておくと日常系BGMでドラムセットを使うのは避けたほうが無難です。目立ち過ぎて破綻してしまいます。

ボンゴやコンガ、カホンなどで代用していきましょう。

 

作ったのがこちら。

 

音源はAddictive Drums2のパーカッション音源です。

 

ドラムセットのスネアの代わりにタンバリンを使い、ウッドブロックとコンガでビートを分かりやすくしています。

バスドラムの代わりに大太鼓かカホン、ティンパニなどを使うパターンもあるのですが、ベースが結構前に出ているので無くてもいいかなと思ったので今回は入れてません。

 

ピアノを入れる

さてさて、大分骨格が出来上がってきた所でコード楽器を入れていきたいと思います。

今回はピアノを使っています。

 

作ったのがこちら。

 

基本的に

Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅳ

の繰り返しです。

単純なコードの方が日常感が出ます。

 

使った音源はKompleteに入ってるピアノ音源でおなじみ、Grandeurです。

 

また、EQでローミッドとハイをブーストして安定感と抜けを調整しています。

 

メロディの補強

このままでもいいのですが、メロディにもうちょっと厚みがほしかったので新しい楽器をユニゾンで追加しました。

PANを左に寄せてメインと被らないようにしています。

 

今回はUVIのマリンバ音源を使ってみました。

Orchestral Suiteという音源に収録されています。

 

A’パート

Aパートを発展させてA’パートを作っていきます。

Bに繋がりやすいように後半を変える

A’パートはBパートに繋がるパートです。

なので後半を変えるなどしてBに入りやすくしましょう。

 

今回は最後のコードをドミナントに変えてBパートに入りやすいようにしました。

 

リズムも若干キメっぽくすることで、スムーズに繋がると思います。

 

対旋律をつくる

Aパートをそのまま繰り返すだけだと間が持てないので、対旋律を追加していきましょう。

対旋律といってもそんな複雑なものではなくていいです。

 

今回は二分音符中心の長いフレーズで対旋律を作ってみました。

 

ストリングスはピッチカートで可愛らしくして、ピッチカートの音の短さをグロッケンで補うイメージですね。

グロッケンはUVIのOrchestral Suiteから、ストリングスはNIのSession Strings Proです。

 

とりあえずこれでA’ パートはできました。

 

Bパート

A、A’ と同じような雰囲気で続いてきたので、Bパートでは雰囲気を変えて楽曲に「区切り感」を出しましょう。

 

不穏な感じに

ちょっと不穏な感じにしたかったので、半音階を中心としたフレーズを作ってみました。

 

使っている楽器はA、A’ と同じです。

これを元にBパートを作っていきます。

 

パーカッションでリズムを分かりやすく

さきほどの音源だとリズムがわかりにくかったのでパーカッションを入れて分かりやすくしてみました。

 

前半はコンガでアタック感を強調し、最後のコードと一緒にシンバルを鳴らすことで区切り感を出しています。

これもまた、Addictive Drums2の音源です。

 

効果音で朗らかな感じを出す

音と音のすき間が空いていたのでそこに効果音を入れてみました。

 

使ったのはUVIのToy Museumというソフト。その名の通りおもちゃの音をサンプリングした音源です。

 

日常系の朗らかな雰囲気を出すのにぴったりな音が沢山収録されています。

 

イントロ

最後の仕上げとして、楽曲にあったイントロを付けていきましょう。

 

ピアノでコード弾き

とりあえずピアノでコード弾きをしてみました。

 

できるだけ単純なイントロにすることで日常系BGM感が出せると思います。

 

パーカションでさり気なく雰囲気を伝える

ピアノだけでもいいのですが、パーカッションを入れてさらに楽曲の雰囲気を分かりやすくしましょう。

イントロで上手く楽曲のイメージを伝えられた方がBGMとして使い勝手もいいですね。

 

まとめ

以上のパートを組み合わせれば冒頭のBGMが完成です。

AパートからBパートまでをループできる音源になりました。

 

BGMというと目立ちすぎるとかえって邪魔になってしまいますので、普段歌モノなどをつくっている人にとっては難しいかもしれません。

ですが、こつをつかむと3時間くらいで完成まで持っていけるようになりますよ。

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