お笑いの「緊張の緩和理論」は音楽にも使える理論

  • 最終更新日:2019.08.14
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お笑いの「緊張の緩和理論」は音楽にも使える理論

どうも、サッキー(@sakky_tokyo)です!

 

皆さんは「お笑い」って好きですか?

実は僕、一時期芸人を目指していたほどお笑いが好きなんです。コンビ組む人が見つからずに結局やめてしまいましたが笑

 

ところで、皆さんはお笑い番組をみて笑いますよね?

何で笑うのかって、考えたことってありますでしょうか?

 

一応、お笑いにも人を笑わせるための理論みたいなものがありまして、

それが「緊張の緩和理論」と呼ばれています。

 

「緊張の緩和理論」とは

緊張の緩和理論」とは落語家の桂枝雀が提唱した、人を笑わせるための理論です。

簡単にいえば「人間は緊張が緩和したときに笑う」ということを桂枝雀は指摘したわけです。

 

お笑いコンビは大抵「ボケ」役と「ツッコミ」役に別れますが、ここでいうと「ボケ」が緊張担当、「ツッコミ」が緩和担当になります。

 

 

考えてみてほしいのですが、日常生活でボケ役みたいな人がいたら完全に頭がおかしい人ですよね?

例えばコンビニを題材にしたコントで、Aがボケ、Bがツッコミとして、

A「お弁当あたためますか?」
B「お願いします」
A「はい」(弁当を服の中に入れる)
B「人肌であたたまるか!」

なんてやり取りが考えられますが、日常生活で特に顔見知りでもなんでもない人がAみたいなことをやっていたら僕達はその人を不審者だと思います。

 

何でお笑いだとそれが「笑えることだ」と思うのかと言われれば、そもそも「お客さんは笑いに来ているから」です。

 

ですが、笑いに来ているからなんでも笑ってくれる、という簡単な話ではなく、演者は「ここが笑いどころですよ」という場所をネタ中に入れなくてはなりません。

 

そこで使われるのが「緊張の緩和理論」です。

先程の台本ではコンビニの日常的なやり取りの中で、Aが「弁当を温めるために服の中に入れる」という日常ではあり得ない行動をすることで場面を緊張させています。(観ている方はそんなことは考えないですが。笑)

そこでBがすかさずツッコミを入れることで、緊張を緩和させ、お客さんが笑うのです。

 

ピン芸人さんなんかも、バカリズムさんなんかが得意な「フリップにボケさせて自分でツッコミを入れる」スタイルや、サンシャイン池崎さんがよくやる「お客さんに心の中でツッコミを入れさせる」スタイルなど、色々と工夫してこの理論を取り入れています。


色々なところに使われている

存在を知ってか知らずか、様々な分野でこの理論は使われています

例えば映画や小説、ドラマ、漫画といったものから通販番組や日常会話、恋愛テクニックに至るまでありとあらゆるところで使われています。

 

さきほど「緊張の緩和理論」は「人を笑わせるための理論」と説明しましたが、別に人を笑わせるためだけしか使えないわけではありません。

お笑いは、お客さんは笑いに来ていますので、笑うのであって、緊張の緩和のさせかた次第では、ほっとしたり、爽快感を得たりなど、様々な「何かいい感じの感情」を作り出すことができます。

 

 

映画でよくあるのが、

日常生活の中で急に強力な敵が現れ(緊張)、敵を何とかして倒すが(緩和)、実はまだ敵は生きていて(緊張)、それに気付いた仲間がとっさにとどめを刺す(緩和

こんなやつでしょう。

特に海外のアクション映画でこれは多用されてる気がします。100回はこの流れ観ました。午後ローで何回観たことかわかりません笑。「サメ倒したと思ったらまだ生きてるやん!」みたいなやつです。

 

 

また恋愛テクニックなんかでよく紹介される「毎日していたLINEを突然やめて、気になるカレをオトしちゃお♥」みたいなやつもまさにこれです。

毎日LINEが来ていたカレからすれば突然LINEが来なくなって緊張感が生まれ、「なんだかアイツが気になるな…」みたいな状況にさせてから、突然LINEを再開させ、緊張を緩和することでカレを落とせます。

 

音楽にも意識的に使ってみよう

もちろん、この「緊張の緩和理論」は音楽でも使われています

「トニック・サブドミナント・ドミナント」等のコードの役割はまさにこの理論に基づいていますよね。トニックが緩和、サブドミナントが使い方によって小さい緊張・緩和どちらにもなる便利屋、ドミナントが大きな緊張です。

サビに入る前はドミナント7thでかなりの緊張感を生み出しておいて、サビ入ったところでトニックでドーンなんてその典型です。

 

また、パッシングコード(経過和音)、経過音的なアヴォイドノート、ジャズなんかでよく使われるスケールアウトもこれです。これらはどちらかと言うと緊張のための手法ですね。

西洋音楽のコード理論は大体が「緊張のさせ方」と「緩和のさせ方」のための理論です。これを頭に入れておくと理論がだいぶ理解しやすくなると思います。

 

あとJ-popでよくある「Aメロ、Bメロ、サビ」の構成も、緊張の緩和理論に基いているといってもいいと思います。

Aメロは抑揚が少ない曲の基盤を作る場面、Bメロで落としてから緊張させて、サビでそれを緩和させています。

 

 

このように音楽でも「緊張の緩和理論」は大活躍しています。

大切なのは、作曲や演奏をするときに、自分を俯瞰で観るために、この理論を意識するということです。

 

上手い作曲家は緊張と緩和のバランスが絶妙で、1曲を通した大きな緊張と緩和、場面場面で現れる小さな緊張と緩和などを駆使しています。

 

また、一流プレイヤーと呼ばれる人も、(本人は意識してないかもしれませんが)緊張の緩和理論を駆使し、「今、曲はどんな場面で、自分がどんな役割なのか」を意識して演奏をしています。

パフォーマンス自体もよく観てみると、緊張の緩和理論に基づいて行われています。

 

 

皆さんも是非、この「緊張の緩和理論」を自分の音楽に上手く取り入れてみましょう。


まとめ

さて、今回は「緊張の緩和理論」を解説させて頂きました。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

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