ギタリストなら「歪みの音」にこだわりを持っている人が多いのではないでしょうか。
筆者も一応10年以上ギターを弾き続けてきたので、色んなエフェクターを試して理想の歪み系エフェクターを探し求めてきました。
今回の記事では、そんな私が今まで実際に使ってきたオーバードライブ・エフェクターの中で、特にオススメなものを選んで紹介していきたいと思います。
もちろん、文章だけでは説明しきれない部分も多いので、動画ですぐに音が聴けるようにしてみました。
ちなみに、今回紹介する機種を最初に申し上げておきますと、以下の通りです(押すとその機種の説明にジャンプできるようになっております)
では早速行ってみましょう!
FULLTONE OCD
とりあえず最初に紹介するのはFULLTONE OCD。ド定番ですが、やっぱり音が良い。
傾向としては優等生タイプのオーバードライブで、色々と悩んだ末にOCDに戻ってくるという人は少なくありません。(僕がそう)
アンプやギターとの相性を選ばないサウンドで、変な癖がないのがOCDのいいところ。
筐体の上部についているHP・LPつまみを使えばハイをカットしたりローをカットしたりといったこともできます。
LP側に倒せばハイカットされ、バッキングに最適なちょっと後ろに引っ込んだ印象の音になります。
HP側だとローカットで、ぐぐっと前にでるサウンドに。こっちはギターソロなどに良いでしょう。
軽く歪ませてブルースやロックはもちろん、セッティング次第でけっこうヘヴィな音にもなるので結構いろんなジャンルに対応できます。とりあえず持っておいて損はないんじゃないでしょうか。
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BOSS OD-1X OverDrive
OD-1、OD-2、OD-3に続く新しいBOSSのオーバードライブ。
BOSSはベタではありますが、それだけ多くの人に使われているということはクオリティが保証されているようなもの。
それに何よりBOSSって使いやすいんですよね。汎用性が高い。
こだわりの高級エフェクターをボードに並べている中で、しれっとBOSSを入れている人も多いです。
ちょっと前に試奏してきたんですが、OD-1XではこれまでのBOSSのイメージを覆すような、現代的なトーンに生まれ変わっているような印象を受けました。
以前よりも低ノイズ化していますし、レンジが広く高解像度。
まさにモダン・オーバードライブといったサウンドになっていました。
Gainを回せば結構深くまで歪むようになっており、ディストーション一歩手前までいけます。
BOSSのODシリーズといえばビンテージ指向の人が使っているイメージだったので、これは良い意味で予想外。
分離感もいいので、誰にでもおすすめできるエフェクターです。
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BOSS BD-2 Blues Driver
はい、出ましたブルースドライバー!笑
プロアマ問わず、大体のギタリストのエフェクトボードに入っているというベストセラーオーバードライブです!
結局これなんですよねえ。ほんとに大体のギタリストが持っている。ちなみに僕はブースターとしてボードに組み込んでおります。
もう説明不要なぐらい有名ですね。
音を聴けば分かりますが、いわゆるオーバードライブサウンドのザ・王道といった感じ。
結構深くまで歪むのでロック全般には対応できます。
クリーンブースターとしても定番で、ゲインを下げてとしあえずかけっぱなしという使い方もおすすめです。
ブルースドライバーには技というロゴが入った「WAZA Craft」というバージョンもあり、こちらはエンジニアがこだわり抜いたパーツを使ったカスタマイズモデル。
値段は倍しますが、カスタムモードというものが搭載され、その分音作りの幅も広がっているので、予算に余裕がある人はぜひ。
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Ibanez Tube Screamer
チューブスクリーマーも数多くのギタリストが使用しているオーバードライブのド定番。
世の中にはTS系と呼ばれるオーバードライブがたくさんありますが、大本はこのTube Screamerです。
実はこのチューブスクリーマー、単体ではそこまで深くは歪まず、しかも中音域に寄ったサウンド。
歪み系のエフェクターとして使っている人はそこまで多くありません。
ではどのように使うのかというと、もっぱらブースターとして使われています。
中音域に寄っているということはハイゲインにしても耳に痛くならず、そして素直に軽く歪むので、アンプやメインの歪みエフェクターのキャラクターを変えることなくブーストすることができるんです。
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One Control Strawberry Red Over Drive
エフェクター・アンプのビルダーとして有名なBJF氏が設計した、オーバードライブ。
よくある「往年の名機〇〇を思わせるようなサウンド」というエフェクターではなく、完全オリジナルな設計なんだとか。
そのおかげでより現代的なトーンになり、非常に使い勝手のいい汎用的なオーバードライブです。
筆者が試奏して感じたのは、このエフェクター、異常にコスパが高いということ。
音の印象や、ニュアンスへの反応、音作りの幅などは完全に高級エフェクターのそれなのにもかかわらず、非常に安い。
筐体もアルミ削り出しで高級感にあふれていて、個人的には2倍の値段でもおかしくないと思いました。
また、非常にボディがコンパクトなのも素晴らしい。大体BOSSの半分くらいの大きさです。
ワンコントロール製品はすべてこのサイズなのですが、エフェクターボードの邪魔にならず、小さな隙間にぽんと入れられます。
このサイズで電池駆動も可能なので、場所や状況を選ばず使えるエフェクターです。
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Xotic SL Drive
SL DriveはEP Boosterで有名なXoticが販売しているオーバードライブ。
ジミヘンなどが使っていたマーシャルアンプ「1656」のプレキシサウンドを再現したコンパクトタイプのエフェクターです。
大きな特徴として挙げられるのが音作りの幅広さ。この小さいボディからは想像もできない幅広いサウンドに対応しています。
Tone、Drive、Volumeといったシンプルな3つのノブしかありませんが、内部にDIPスイッチがあり、それを使うことによって合計6種類の音色に変更が可能。
さらに、18Vまで昇圧させることでより立体的な音にもなるという仕様です。
ジャズコ(JC-120)のようなソリッドステートアンプにつないでも真空管ライクな歪みを得られるので、ジャズコ対策としてもオススメできます。
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VEMURAM Jan Ray
質の良いオーバードライブサウンドさえ出れば値段や汎用性なんかどうでもいい!っていう人にイチオシなのがこちら、VemuranのJan Ray。
若干マイナーなペダルではありますが、オーバードライブ好きの人間ではかなり人気のモデルです。
フェンダーのブラックフェイス期のツインリバーブを再現したオーバードライブになります。
いわゆるローゲイン系のペダルで、ゲインを上げていっても強く歪むということがありません。まさにオーバードライブ専用です。
その分、音のクオリティはかなり高く、解像度もかなり高め。
JC-120などのソリッドステートアンプにつないでも、まるで真空管アンプのような豊かな倍音を含む歪みが得られます。
ただ、エフェクターの中でもかなり高額な部類に入るので、なかなか手が出しにくいエフェクターでもあります。
それでも俺は良い音が出したいんだ、という人はぜひどうぞ!
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JHS Pedals SuperBolt V2
ジミヘンやジミーペイジといった伝説的なギタリストがレコーディング時に使用していたSupro Thunderboltというアンプの歪みを再現したオーバードライブ。
JHS Pedalsといえば、今かなり人気のエフェクターメーカーですが、その中でもこのSuperBoltはトップクラスの人気と知名度を誇ります。
歪み方の傾向としては、いわゆるビンテージ系のサウンドで、深く歪ませるとブーミーで分厚くなっていきます。
小綺麗でまとまりのよく、粒の細かい最近のオーバードライブとは対照的なサウンドで、荒々しく線が太いのが特徴といえるでしょう。
クラシックロック系の曲とよく合いそうなサウンドです。
ちなみに筆者はこの系統のサウンドが結構好きで、バンドを組んでいたときにはSuperBolt V1の方を所有していました。
V2になってますます操作性と音作りの幅が広がっているので、かなりオススメです。(というか僕もほしい)
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Leqtique Redemptionist
歪み系でメインはオーバードライブだけど、どうせならディストーションくらいまで歪ませられるやつが欲しい!という人にオススメなのがこちら、Redemptionist。
9/9などの現代的な歪みに定評があるLeqtique(レティーク)製のエフェクターです。
Redemptionistはオーバードライブはもちろん、深く歪ませればディストーションサウンドも対応可能。
さらに、歪みを最小限に押さえることによって、クリーンブースター的な使い方もできるので、1台で3役こなせます。
音の傾向としてはハイにエッジが効いて、前に出てくる印象があるのでリードギターなどに合うんじゃないでしょうか。
レティークにはMaestosoというオーバードライブもあるんですが、Redemptionistのほうが汎用性が高くオススメです。
MaestosoはTS系のサウンドなので、そっちの方が好きという人も多いんですけど、正直これは好みによります!笑
レティークのエフェクターは結構安いので、予算に余裕がある人はどっちも買ってみるっていうのもアリかもしれませんね。
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Crews Maniac Sound Quadrive
最後にちょっとマニアックなオーバードライブをどうぞ。
こちら、ギターメーカーとして人気のCrews(クルーズ)が出しているオーバードライブ。日本製のエフェクターです。
CrewsからG.O.D(Genius Overdrive)というエフェクターが出ているんですが、その激しい歪みを落とし、オーバードライブに最適化したのがこのQuadriveです。
なんとノブが8つもついており、「CONTOUR」や「IMP-ADJUST」という見慣れないパラメータもあります。
これらを使うことによって他のオーバードライブエフェクターにはないような音質の変化をさせることができ、多彩な音作りが可能です。
さらにブースタースイッチもついて、至れり尽くせりといった感じ。
メーカー名がCrews Maniac Soundだからか分かりませんが、その名の通りかなりマニアックなエフェクターですね。笑
ただ、サイズが結構大きいのでボードの場所を取ります。大体BOSS2個分くらい。
ブースターどオーバードライブが一緒になってると考えると、まあそんなもんかって感じですが、コンパクトな環境を目指している人はサイズもチェックしたほうが良いかもしれません。
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まとめ
というわけで、おすすめのオーバードライブペダルを紹介しました。
見ていただいたので分かると思いますが、正直どのペダルもサウンドのキャラクターが全く違って、しかもそれぞれがちゃんと良い音なので迷ってしまいますよね。
どれも素晴らしいエフェクターですが、最終的には弾く人の好みになると思うので、購入のときには自分好みの音が鳴るかチェックしてみましょう。
また、筆者は音楽関連の講座動画をYouTubeでたくさん公開しているので、よかったらチャンネル登録お願いします!
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